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オグリ孫ストリートキャップ初陣/新馬戦

乗り運動するストリートキャップ。右は斎藤師(撮影・酒井清司)
乗り運動するストリートキャップ。右は斎藤師(撮影・酒井清司)

<新馬戦情報>

 歴史的アイドルホース、オグリキャップの孫が初陣を迎える。6日の新潟5Rの2歳新馬戦(芝1800メートル)でデビューするストリートキャップ(牡、斎藤)は母父がオグリキャップ。祖父と同じ芦毛だ。今では貴重な血統に、関係者の思いもひとしお。名馬から受け継いだ闘志を武器に、夢への第1歩を踏み出す。

 オグリキャップの血が、確かに生きている。「だいぶオグリに近い色になってきました」。馬房に戻るストリートキャップに、斎藤師は温かな視線を送る。450キロ前後の芦毛の馬体。似たのは外見だけではない。「内に秘めたものがある。オグリといえば地方からたたき上がった野武士のイメージ。そういったものが受け継がれたのかもしれないですね」。馬名の意味は「オグリキャップの道を受け継ぐ者」。夢を未来へとつなげる若駒だ。

 生産者も全身全霊をささげた。佐藤信広牧場(北海道新冠町)の佐藤信広さん(62)は「オグリファンに喜んでもらいたい一心で、種付けから育成までを行った。特別な馬です」と初陣にしみじみ。

 母ミンナノアイドルはオグリ最後の産駒として注目されたが、屈腱(けん)炎のため1戦で引退。「この子は何としてもと思い、自分なりにスパルタで鍛えました」。当歳で夜間放牧、明け1歳は元旦からウオーキングマシン。蹄叉(ていさ=かかとの部分)が減りすぎたこともあるほどの運動量で鼓舞した。そのかいあって、脚元の不安はない。「精いっぱい尽くしたつもり。順調に来られたのなら、とてもうれしいです」。

 あとは、レースでオグリ譲りの能力を発揮するのみだ。「スピードがありますね。気性も前向きで、初戦から楽しみ。極端な上がりの競馬にならなければ大丈夫だと思いますよ」と師。現在産駒はおらず、母の父オグリキャップの馬も、中央には2頭だけ。幾度の逆境をはね返し、国民的な人気を集めた祖父。芦毛の怪物のDNAが、再び奇跡を起こす。【柏山自夢】

 ◆オグリキャップ 85年3月27日生まれ。笠松で12戦10勝の成績を残し4歳(現3歳)1月に中央移籍。「芦毛の怪物」として競馬ブームを引っ張った。バンブーメモリーと鼻差の激闘を演じた89年のマイルCSや、引退レースで劇的勝利を飾った90年有馬記念は今でも競馬ファンの間で語り継がれる一戦だ。通算32戦22勝(うち中央20戦12勝)、G1は4勝。目立った活躍馬を送り出せずに07年に種牡馬を引退。10年7月3日、25歳で死んだ。

 ◆オグリキャップの血 直子は最後の現役馬だった金沢競馬のアンドレアシェニエが12年7月に故障で安楽死処分となっている。母父も、中央競馬に馬名登録されているのはストリートキャップとシゲルユカタマツリ(牡2、松永康)の2頭だけ。ユカタマツリは先週ゲート試験に合格し、東京開催でのデビューを予定している。母母父では7月の福島で種市特別(500万)を勝ったラインミーティア(牡4、水野)など3頭がいる。地方では8月にシューワレジェンド、カプチーノなど母父オグリの勝利がある。レジェンドはストリートキャップと同じ佐藤信広牧場の生産馬だ。

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 [2014年9月5日8時55分 紙面から]

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