【C.R.A.C野間易通インタビュー(後編)】
ヘイトスピーチ法規制は是か否か?反ヘイト“しばき隊”野間易通と対決!
それでも、いまだに「ヘイトスピーチ」を“他者一般への罵詈雑言”として捉えている人間は多い。政治家たちですらそういう状況だ。この風潮を変えていかなければ、権力批判の「罵詈雑言」でさえ規制の対象とされてしまいかねない。立法はもちろん、政治全般にたいして、世論は最大の影響力を保持するべきだ。
筆者には、自民党のプロジェクトチームが動き出してからというもの、ヘイトスピーチを巡る状況は、“法規制か、表現の自由か”という理念上の議論を超え始めたように感じられる。現実問題として“人権と法と言論”をいかにして民衆の側で「守る」か、これが喫緊の課題だ。
「警察はすでに現行法を使って、カウンターに対して“さまざまな抑圧”をしてきている。でっちあげ逮捕みたいこともやってます」と野間は言う。「でも、そうしたものについてもきちっとカウンターしていきますよ」一息ついて、ニカっと笑う。
野間の口調からは、話し合いでの解決という意味を越えた力強さと、ひりつくような感触を覚える。だが今はまだ、世論全体が“対抗言論”になってはいない。ヘイトスピーチは路上だけでなく、書店に目を移せば“嫌韓”を謳う書籍が平積みされ、2ちゃんねるやtwitterでは、今この瞬間も、夥しい量の差別的発言が飛び交っている。
マイノリティに対するヘイトスピーチを放置しない。そして、恣意的な法規制による言論の統制は断固否定する。
“しかし”ではない。“そして”である。“対抗言論”をもって立ち向かう。これが筆者の答えであり、野間に対する最後の反論だ。
(語り手・野間易通〈敬称略〉/聞き手・文=HK・吉岡命)
■野間易通プロフィール
1966年生まれ。フリー編集者。首都圏の反原発運動を経て、2013年1月に「レイシストをしばき隊」を結成。排外デモへのカウンター活動の先陣を切る。13年9月にしばき隊を発展的に解散。新たに反レイシスト行動集団「C.R.A.C.」(Counter-Racist Action Collective)として活動を続ける。
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