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そのスケールで日本からはみ出したダンサー 伊藤郁女インタビュー
インタビュー・テキスト:前田愛美 撮影:相良博昭(2014/09/05)
15年ほど前、日本のコンテポラリーダンスシーンに突如現れ、その身体能力の高さと独創的な作品を武器に、強い印象を残した少女がいた。国内でいくつかの賞を得たその少女は、世界的な振付家フィリップ・ドゥクフレの代表作『IRIS』にも出演。その後、主な活動の場をヨーロッパに移したことで、日本で作品を観る機会は少なくなったが、時折聞こえてくるのは、アンジュラン・プレルジョカージュ、ジェイムズ・ティエレ、アラン・プラテル、シディ・ラルビ・シェルカウイ……といった、世界の名立たる振付家たちとのコラボレーションのニュースだった。
ダンサーとして充実したキャリアを重ね、成功を掴んだ彼女が、今秋開催される『Dance New Air』のプログラムとして『ASOBI』を上演するため日本に帰ってくる。長らく海外で活動を行なってきた彼女に、そのキャリアについて、また日本をテーマにした同作品について話を聞いた。そこで出てきたのは、日本と微妙な距離感を置きつつも、彼女なりの深い愛情を込めた想いだった。
伊藤郁女(いとう かおり)
5歳よりクラシックバレエを始め、ニューヨーク州立大学パーチェスカレッジへ留学後、立教大学で社会学と教育学を専攻。2003〜05年文化庁新進芸術家海外研修制度研修員。これまでにフィリップ・ドゥクフレ、アンジュラン・プレルジョカージュ、ジェイムズ・ティエレ、シディ・ラルビ・シェルカウイ等の作品に参加し、自作『ノクティルック』『SOLOS』『Island of no memories』『Plexus』を発表。『ダンストリエンナーレトーキョー2012』で上演されたアラン・プラテル『Out of Context-for Pina』にはダンサーとして参加。カンパニーles ballets C de la Bでも創作活動を行っている。
Kaori Ito : danseuse, chorégraphe et réalisatrice
| Les Ballets C de la B
赤ん坊の頃に母親が抱っこして膝の上で跳ねさせてみたら、足腰の力が強くて、すごく痛かったらしいんです。それでこの子はバレエ学校に入れてしまえと(笑)。
―15年くらい前、横浜のSTスポットという劇場で、10代の頃の伊藤さんをお見かけしたことがあるんです。『ラボ20』という新人振付家のショーケースで『榎本了壱賞』に選ばれていたときで、舞踊評論家の石井達朗先生とタメ口で話す、物怖じしない子がいるなあ……と驚いて見たら、伊藤さんでした。
伊藤:うわあ……(笑)。石井さんは母の友人で、私が母のお腹の中にいるころから知っているんですよ。
―どおりで石井先生がすごく嬉しそうでした(笑)。伊藤さんはその後も『横浜ダンスコレクション』で受賞するなど鮮烈なデビューを飾って、その後は海外を中心に活動されてきた印象ですが、そもそもダンスを始められたきっかけは何だったんですか?
伊藤:両親が彫刻家で、弟もアーティストという芸術一家なんです。私は赤ん坊の頃に母親が抱っこして膝の上で跳ねさせてみたら、足腰の力が強くて、すごく痛かったらしいんです。それでこの子はバレエ学校に入れてしまえと(笑)。
―なるほど(笑)。バレエはいくつから始めたんですか?
伊藤:4歳で高木俊徳という有名な先生のクラスに申し込んだんですが、すぐに先生がアメリカに行ってしまって。そうしたら父が、アメリカに行くような先生なら優秀に違いないから1年間待とうということになり、5歳から始めました。10歳くらいの生徒たちの中で私が一番小さくて、一人だけトーシューズも履かず、皆の後ろのほうでアヒルみたいにテケテケやっていましたね。
伊藤郁女『SoloS』 Photos © Kim-lin Bailly
―でも幼児クラスではなく、一般的な子どもクラスに5歳で入られたというのは珍しいですね。熱心にお稽古されていたんですか?
伊藤:先生がすごくいい方で、他の大きなバレエ団でも習うように勧めてくれて、週に4、5日レッスンしていました。中学生くらいの頃は、父に首の位置がもっと後ろだと言われて、首でサンドバックを持ち上げる筋トレを毎晩100回したり。父は彫刻家で解剖学を学んでいたから、身体の仕組みをよく理解しているんです。今でも首に残る2本のシワは、そのときにできたものなんですよ(笑)。
バレエをやめてからは、現代舞踊の公演を片っ端から観に行くようになって。田中泯さんがヨダレを垂らして踊っていたのが衝撃的で、楽屋まで押しかけて理由を尋ねました。
―スポ根マンガに出てきそうなスパルタ式トレーニングですね(笑)。では、その頃の夢は『ローザンヌ国際バレエコンクール』(世界的な若手バレリーナの登竜門)入賞、そして名門バレエ学校への留学だったわけですね。
伊藤:いろんな日本のコンクールで賞を取っていたし、いずれ『ローザンヌ』にも挑戦したいと思っていたんですけど、バレエって白いタイツをはいたり、金髪のカツラを被ったりするじゃないですか。高校生の頃、そのことに強い疑問を感じてしまって。
―白人のフリをするということに?
伊藤:語学研修に行ったロンドンで、白人の先生が黒人生徒を露骨に差別するのを目のあたりにしたり、一人で行ったニューヨークのダンスフェスティバルで、いろんな国籍の高校生に混じる体験があったり。そうすると、白タイツを履いてヨーロッパ人みたいに肌の色を白くしたり、メイクすることが、どうしても自分の物語とつながらないというか。それでずっと教えていただいていた先生に、バレエをやめることを伝えました。
―先生は相当驚かれたんじゃないですか?
伊藤:はい。でも、やはり自分ごとのようには思えなかった。もちろんダンスは続けるつもりだったので、バレエをやめてからは、雑誌『ぴあ』の小さな現代舞踊コーナーに掲載されている公演を片っ端から観に行くようになって。パントマイムの公演とか、渋谷ジァン・ジァンとかPlan Bみたいなアングラなスペースにも行って。Plan Bでは、田中泯さんがヨダレを垂らして踊っていたのが衝撃でしたね(笑)。さすがに全然意味がわからなくて、楽屋まで押しかけて、泯さんに「どうしてヨダレを垂らさないといけないんですか?」と尋ねたり。
―そこで初めてコンテンポラリーダンスシーンと出会うわけですね。
伊藤:そのときに、能美健志さんとか、伊藤キムさんとか、井手茂太さんのワークショップにも参加させていただいて。すごく仲良くしてもらったんですけど、結局自分のダンスは自分で作らなきゃと思い、それで『ラボ20』に応募したら、『榎本了壱賞』をいただけたんですね。『横浜ダンスコレクション』でも賞をいただき、コンペはいいなと思いました(笑)。
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