国際台湾「下水ラード」騒動 給食・屋台街…700トン流通2014.9.5 23:07

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台湾「下水ラード」騒動 給食・屋台街…700トン流通

2014.9.5 23:07 台湾

 【台北=田中靖人】台湾南部、高雄市の食用油製造企業が廃油などの再利用油をラード(豚脂)に混入して全土に販売していたことが判明し波紋を広げている。食品衛生当局は5日、食品大手を含むラードの購入先235カ所を公表。江宜樺行政院長(首相に相当)も徹底調査と関連商品の回収を指示した。

 悪質な再利用油は「下水油」と呼ばれ中国で問題化しているが、台湾での摘発は約30年ぶり。生ゴミとして回収した食用油や、皮革品製造業者が捨てた油脂などから油を精製した違法業者がおり、高雄市の企業は遅くとも今年2月以降、この業者から油を購入。約25%の割合でラードに混ぜて700トン以上を食品会社や卸売業者、料理店などに販売した。学校給食や庶民の屋台街「夜市」にも流れ、相当量が消費されたとみられる。

 警察当局は1日、違法業者の社長(32)ら6人を拘束。食用油企業の会長も4日夜、謝罪したが、「われわれも被害者だ」と主張している。購入が判明した企業は5日、相次いで記者会見し、商品の回収などを発表。日本人観光客に知られる北部、基隆市のパイナップルケーキ店も返品など対応に追われた。

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