今秋は名月3回 171年ぶり「後の十三夜」出現 

2014/9/5 朝刊

 八日は中秋の名月(十五夜)。秋のお月見は十五夜に加え、翌月の「十三夜」を併せて眺めるのが古くからの習わしだ。実は今年は暦の関係で、百七十一年ぶりに「後(のち)の十三夜」なるものが十一月五日に出現する。三回も名月を楽しめる特別な年を祝う動きも出始めている。

 旧暦の八月十五日を指す十五夜は、一年で最も月が美しいとされる。次いで美しいのが十三夜(旧暦の九月十三日)で、今年は十月六日に当たる。

 例年の名月はこの二回だけ。ただ、旧暦は約三年に一度、閏月(うるうづき)を挿入して暦を調整する仕組みで、今年の場合は九月の後に閏九月が入る。このため暦の上では九月十三日が二回出現する。

 暦と月に関する著作が多い暦研究者の志賀勝さん(65)=東京都台東区=によると、二度目の十三夜は後の十三夜と呼ばれる。今年は十一月五日がその日に当たる。前回、後の十三夜があったのは一八四三(天保十四)年で、今世紀中は二度とないという。

 志賀さんによると、十五夜も十三夜も、もとは農作物の収穫祭の一種だった。サトイモをお供えする十五夜は芋名月、豆やクリを供える十三夜は豆名月という異名もある。

 西暦の導入に加え、都市化で人々と農作業との関わりが薄れ、名月をめでる風習は廃れつつある。志賀さんは「こんな特別な年は一生のうちに一度。月と向き合い、自然に感謝したり日常生活を見つめ直すいい機会だ」と指摘する。

 記念すべき年を祝おうと、老舗和菓子店の両口屋是清(名古屋市)はスティック形の和菓子「ささらがた」のパッケージをうさぎと月の限定仕様に変え、今月一日〜十月六日と十月三十一日〜十一月五日の限定で販売する。

 観月を楽しむ市民グループ「月の会」(東京)も名月に合わせてイベントを計画。まずは九月七日夜に、「月輪石(つきのわいし)」という石が残る長野県佐久市望月で観月ツアーを開く。当日午後三時に望月歴史民俗資料館に集合。参加費三百円。問い合わせは、同館=電0267(54)2112=へ。

(多園尚樹)

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