【ベルリン=星正道】欧州最大の家電見本市「IFA2014」が始まった。出展社数は前年比3%増の1538社・団体と過去最高を更新した。10日までの会期中に世界の家電メーカーが4Kテレビやスマートフォン(スマホ)などの最新のデジタル製品の技術やサービスを競い合う。
会場でじわりと存在感を高めているのが中国勢だ。調査会社のIDCによると、14年4~6月期のスマホの世界シェアは華為技術(ファーウェイ)が3位、レノボ・グループが4位に食い込むなど、中国メーカーが躍進。IFAの会場もその勢いを反映している。
ファーウェイは最上位機種の新製品「アセンド・メイト7」を発表。記者会見した消費者向けビジネスのリチャード・ユー最高経営責任者(CEO)は「我々は世界3位に躍進した。だが、ここでとどまることはしない」と宣言し、今年の8千万台の販売目標達成に自信を見せた。
韓国・サムスン電子の新製品「ギャラクシーノート4」と比べ、画面の大きさは6インチと大きく、薄い点をアピール。縁なしで画面を見やすくし、新型の電池を採用し動画も8時間連続で見ることができるという。まず10月末までに欧州や中国、中東など34カ国で発売する。欧州での価格は499ユーロ(約6万8千円)。
レノボもスマホの最新機種を披露。「バイブ X2」はスマホ背面にカバーのようにバッテリーやスピーカーを装着できる3層構造の斬新なデザインを採用。「世界4位のスマホメーカーとして新興国での販売を強化する」(レノボ幹部)と話す。今春には米グーグルからモトローラ・モビリティーを買収するなど、スマホを強化しているが、その勢いをIFAでもみせつけた。
白物家電やAV(音響・映像)機器の領域でもハイアールやハイセンス、TCLなど、出展を縮小している日本勢と対照的に欧州でも中国勢の出展スペースが目立っている。
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