世界のどこかで40秒に1人が自殺、WHOが初の報告書
9月4日(ブルームバーグ):世界のどこかで40秒ごとに誰かが自殺している。世界保健機関(WHO)が自殺とその予防策について初の世界的な報告書をまとめた。
WHOによると、自殺のほぼ4分の3は中・低所得国で起こっている。農薬を使う例が最も多いという。そのほかの手段は首つりや銃火器など。
この報告書を専門家として監修しグラスゴー大学(スコットランド)で自殺行動をめぐる研究所の所長を務めるローリー・オコナー氏は電話インタビューで、「報告書が出たのが遅過ぎたくらいだ。特に中・低所得国では政治家など社会を動かす力のある人々が予防策の策定を始めなければならない」と語った。
WHOは予防策としてメンタルヘルスの促進やアルコールの乱用阻止、自殺手段となる薬物などへのアクセス制限を挙げた。
米ニュージャージー州のリチャード・ストックトン・カレッジの心理学教授で自殺について研究するデービッド・レスター氏は、より根本的な原因究明が必要だとの考えを示し、「今日の社会の何が悪いのか、というはるかに深い議論が必要だ」と電子メールで指摘した。
原題:Suicide Every 40 Seconds Requires Prevention Measures, WHOSays(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Makiko Kitamura mkitamura1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Phil Serafino pserafino@bloomberg.netRobert Valpuesta, Kristen Hallam
更新日時: 2014/09/05 07:15 JSTニュース一覧
注目のセクション