電車事故:東京の認知症男性 横浜の線路上ではねられ死亡

毎日新聞 2014年09月05日 01時11分(最終更新 09月05日 02時03分)

 4日午後6時20分ごろ、横浜市栄区小菅ケ谷1のJR根岸線の線路上で、認知症を患う東京都北区の無職の男性(81)が大船発大宮行きの普通電車(10両編成)にはねられ、間もなく死亡した。運転士が線路内を歩いている男性を見つけ、急ブレーキをかけたが間に合わなかったという。近くの本郷台駅ホームの階段から線路内に立ち入ったとみられる。

 神奈川県警栄署によると、男性は妻と2人暮らしで、認知症の診断を受けており、この日は現金を持たないまま、午前9時ごろ1人で家を出たという。妻はこの時、家で客に応対中だった。男性は外出してもいつもは家に戻ってくるが、歩き回ることが多く、名前や連絡先を書いた名札を首から下げ、亡くなった時も名札を身に着けていたという。男性の自宅から現場までは約50キロ離れており、同署は男性のたどった経路などを調べている。

 電車は現場に約1時間停車。京浜東北・根岸線の全線で一時運転を見合わせ、約1万7000人に影響が出た。【高木香奈】

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