亀井、復活弾!「完璧」7号ソロ

2014年9月3日6時0分  スポーツ報知

 ◆巨人9―4広島(2日・長野)

 弱かった自分とは、これでお別れだ。亀井が力強くダイヤモンドを走り出した。2点リードの4回先頭で、野村から右越え7号ソロ。「6番・左翼」で1軍復帰した首位攻防第1戦で、最高の結果を出した。「完璧でした。とにかく勝ちたい一心で。とにかく貢献したい気持ちでした」

 春季キャンプ中に右手人さし指を骨折。開幕に間に合わなかった。復帰を果たしチームの中軸として活躍を見せたが、今度は8月7日のDeNA戦(横浜)で走塁中に左太ももを肉離れ。

 誰よりも体の状態に注意を払っていたはずだった。試合前後に各1時間かけて治療。先輩との食事の予定に遅れても、ケアを優先した。「何でなんで、いつもオレだけなんやろ」。大事なところでいつも故障する―。そんな自分の巡り合わせを恨んだりもした。

 嘆いていても、時間は待ってくれない。全力を尽くした。リハビリはもちろん、気分転換だった飲むアルコールとは完全に決別。ストレスがたまり、どうしても飲みたい時はジンジャーエールでごまかした。「酒を飲まないと、翌日の体が全然違う。もう9月。やるしかない」

 繊細な性格。結果が出ないと、「もう自分の居場所なんてないよ」と言っちゃうネガティブな一面があったが、それもなくなった。スタメン復帰は、まだ100%とは言えない中での見切り発車だ。当然、再発の怖さもある。それでも、原監督のお株を奪うような前向きコメントで、自分を鼓舞した。「過去は過去。もう今日という日が来ているんです。白いボールに集中するだけ」

 2回2死二塁の守りではロサリオの左越えへの大打球にフェンスに体を激突させてでも捕ろうとした。「試合中も(故障箇所へ)意識はあったから問題なかった。チームが勝てるなら、どんな形でもいい」。イケメンに似合わない泥臭いプレーもいとわない。だから、3連覇への欠かせないピースなのだ。(小谷 真弥)

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