福島県知事選:佐藤雄平知事「立候補しない」表明

毎日新聞 2014年09月04日 20時43分(最終更新 09月04日 21時02分)

会見した佐藤雄平・福島県知事=福島県庁で2014年9月4日午後4時49分、小林洋子撮影
会見した佐藤雄平・福島県知事=福島県庁で2014年9月4日午後4時49分、小林洋子撮影

 任期満了に伴う福島県知事選(10月9日告示、26日投開票)で、佐藤雄平知事(66)が4日、県庁で記者会見し、立候補しないことを正式に表明した。後継候補については名指しを避けたが、「県政は継続性が大事。意志を継いで、復興を着実に進め、県内を熟知した人」と述べ、自民、民主両党内に擁立の動きがある内堀雅雄副知事(50)が適任との考えを示唆した。

 内堀氏は同日、報道陣に対し「重く受け止めている」と述べ、5日にも佐藤氏と会談したうえで、出馬の是非を判断する考えを示した。

 東日本大震災当時の知事が引退表明するのは被災3県で初めて。佐藤氏は不出馬の理由として、東京電力福島第1原発事故で出た汚染土などを保管する中間貯蔵施設の建設受け入れを表明したことを挙げ、「新たな段階を迎えた復興の取り組みは新しいリーダーの下で実施していくべきだ」と述べた。

 知事選を巡っては、自民党県連が元日銀福島支店長の鉢村健(たけし)氏(55)を擁立する一方、自民党本部は与野党の相乗りを模索し、鉢村氏の推薦を保留。佐藤氏に出馬要請していた民主党にも相乗り論があるが、同党の増子輝彦参院議員(66)=福島県選出=の出馬も取りざたされている。元岩手県宮古市長の熊坂義裕氏(62)ら3人も立候補を明らかにしている。【岡田英、小林洋子】

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