市村正親、涙の復帰会見 妻・篠原涼子が「命の恩人」
7月下旬に早期の胃がんが見つかり、手術を受けて自宅療養中の俳優・市村正親(65)が3日、がん発見後初となる会見を都内で行い、回復をアピールした。胃の半分を切除し、体重は4・5キロ減ったが「元気に戻ってきました!」ときっぱり。6月に急性胃炎で入院した際に妻で女優の篠原涼子(41)の助言で精密検査を受けたところ、見つかったといい「命の恩人」と感謝した。家族の話になると涙を流す場面もあった。
しっかりとした足取りで会見場に姿を見せた。以前より少し顔がほっそりした印象だが、市村は「お陰さまで無事に胃がんを克服して復帰することができました。皆さんに怪物的な復帰の早さと言われています」とあいさつ。「遠慮気味に話してますが、かなりデカい声で話すことができます!」と声を張り上げた。
7月27日に早期の胃がんが発見されたことを明らかにし、東京・帝国劇場で上演中だったミュージカル「ミス・サイゴン」を降板した。同28日に入院し、その後、腹腔(くう)鏡手術を受けた。約2週間で退院後は自宅で療養していた。
胃の半分を切除し、体重が4・5キロ減ったことを明かした。それでも手術から約1か月で復帰を宣言できたのは、妻のお陰だった。6月下旬に魚料理にあたって病院に駆け込み、急性胃炎と診断された。その際、篠原が「不安なのでいろいろ調べてください」と医師に依頼した。精密検査を受けたところ、がんが見つかった。市村は「痛みもなにもなかったので、知らないうちに進行していたかもしれない。命の恩人です」と妻に感謝した。
がんを告げられた際、真っ先に思い浮かんだのは長男(6)と次男(2)の顔だった。「まだ小さいのに親父がそんなことになったらかわいそうだな、と。でも、こればっかりは運命だから受け止めるしかないと思った」。篠原も顔が真っ青だったという。術後の検査で悪性部分をすべて切除したことが分かると、妻と抱き合って一緒に泣いた。自宅でくす玉を作って迎えてくれた子供の姿を思い返すと、思わず涙。「家族っていいな、って思いますね」と声を震わせた。
「妻にはいろいろな宝をいただきましたけど、自分の命というものもいただいた気がしてます。(自分と子供をあわせて)3人兄弟、女手ひとつで大変でしょうけど、よろしくお願いします」。今後は自宅療養を続け、10月上旬にミュージカル「モーツァルト!」の稽古で仕事復帰する。