テヘラン=神田大介
2014年9月5日05時13分
インターネットの利用を厳しく規制するイランで、高速ネット回線の導入を巡る論争が起きている。高位のイスラム法学者が「不道徳な動画が見られる」と懸念を示すと、ロハニ大統領は「科学技術の発展こそが最も重要だ」と反論。議論は熱を帯びている。
議論の的は、一部で導入が始まった第3世代携帯電話(3G)。第2世代の10倍以上の速度で通信できる。影響力の強いイスラム法学者、シラジ師は先月28日、イスラム教のモラルに反する記事や画像、映像に触れやすくなるとして「イスラム法に反する」と断定。呼応して国会は所管大臣を喚問する方針を固めた。
これに対してロハニ氏は30日、「ネットの遅さはファイルのダウンロード中に眠ってしまうほどだ」と高速回線の必要性を強調。1日も「今やネットを知らなければ、専門家どころか学生ですらない」と述べた。
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朝日新聞国際報道部
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