安倍改革オンナノミクス!女性閣僚2→最多5人 女性活躍相新設
安倍晋三首相(59)は3日、内閣改造を実施し、皇居での閣僚認証式を経て第2次安倍改造内閣が発足した。女性閣僚は、現行憲法下では2001年の小泉政権発足時と並ぶ過去最多の5人に上り、清新さを印象付けた。「女性活躍担当」ポストも新設し、有村治子氏(43)を登用。成長戦略の柱に女性の活用を掲げる政権の姿勢を前面に打ち出した。
3日午後、呼び込まれた新閣僚が続々と首相官邸に姿を見せた。
2児の母親の有村氏は女性活躍担当相で初入閣。「女性の活躍は安倍内閣が日本の浮沈を懸けて、設けた新しいポストだ。その思いに応えられるよう毎日、努力を積み重ねたい」と緊張した面持ちで述べた。2日に入閣の連絡があった際、小5の長女から「ママらしく堂々と」と筆で書いた巻紙をもらったという。
妊婦がつけるマタニティーマークの導入も進めた有村氏は少子化担当相も兼務。「子育てで培った知恵や教訓を日本の未来につなげていきたい」と抱負を述べた。
女性の積極登用を掲げる安倍首相。12年12月の第2次内閣発足時にも閣僚に女性を5人起用する方向で検討したが、入閣したのは2人にとどまった。それだけに、今回は念願がかなった形だ。
政治ジャーナリストの山村明義氏は「『女性活躍相』は、ネーミングはある種のパフォーマンスでしょう。ストレート過ぎて反発される可能性はあるが、「女性活躍」という政策に文句を言う人なんていないでしょう」と評価。政治評論家の有馬晴海氏は「有村さんは、マクドナルドで教育係をしていた人物。民間から大臣へ、というジャパニーズドリームをアピールする狙いもあるんじゃないでしょうか」と分析した。
「安心、安全に暮らせる環境をつくれということで指名いただいたと思う」。総務相に就任した高市早苗氏(53)は満面の笑みを浮かべた。女性はこのほか、小渕優子元少子化担当相(40)が経済産業相、松島みどり経産副大臣(58)が法相、山谷えり子氏(63)が国家公安委員長兼拉致問題担当相に起用された。
だが、党内には衆院当選5回以上、参院当選3回以上で閣僚経験がない「入閣待機組」の男性議員が60人近くおり、このうち今回入閣したのは5人だけ。女性閣僚が実績を残せなければ男性陣の不満が表面化する可能性もある。