パイオニア　ＤＪ機器事業も売却へ　構造改革の一環

　パイオニアが構造改革の一環で、ダンス音楽で使われるＤＪ向け機器事業の売却を検討していることが３日、分かった。同社のＤＪ機器は、世界市場の約７割を握る有力ブランドで、複数の外資系ファンドが買収に名乗りを上げている。

　パイオニアは経営再建のため、安定した需要が見込めるカーナビなど自動車向け機器事業に人材や資金を集める戦略を進めている。業績不振のＡＶ（音響・映像）機器事業に続き、ＤＪ機器事業も手放すべきだと判断した。

　ＤＪ機器はレコードプレーヤーやミキサーなどで、性能は欧米を中心にプロや愛好家から評価を得ている。年間売上高は２００億〜３００億円規模で、黒字を確保しているという。

　パイオニアは６月、ＡＶ機器事業子会社の株式の大半を、外資系投資ファンドや同業のオンキヨーにそれぞれ売却することで基本合意した。８月中の最終合意を目指していたものの協議が長引いている。