順也　新代表１号ゴール決めて“Ｗ杯切符”だ！

坂井（右）とボールを競り合う田中。ゴールを決めＴＪの愛称全国区を狙う Photo By スポニチ

　日本代表は５日、札幌ドームでウルグアイ代表と親善試合を行う。ハビエル・アギーレ監督（５５）就任後の初戦で、左ＭＦでの先発が濃厚な田中順也（２７＝スポルティング）が新生日本での１号ゴールを狙う。これまでＷ杯で采配を振った監督の新体制初得点を記録した全選手がＷ杯メンバーに選出されており、ＴＪの愛称を持つイケメンがＷ杯ロシア大会に向けた一歩をしるす。

　全身から闘志があふれ出ていた。冒頭１５分を除き非公開で行われた公式練習を終え、田中は「チームが勝つために全力を注ぐ。それが大前提だけど、目に見える結果が欲しい。シュートを入れたい。ミドルレンジからどんどん狙っていきたい」と目力全開で語った。目指すは新生日本での１号ゴールだ。過去にＷ杯で指揮した監督の新体制初得点を決めた選手は、呂比須、中山、小野、中沢、岡崎の５人。全員がその指揮官とともにＷ杯に出場しているだけに、ロシア切符獲得を引き寄せる一撃にもなる。

　１２年２月２４日のアイスランド戦以来２試合目の国際Ａマッチ。２年半前は後半からの途中出場で、ウルグアイ戦が念願の初先発となる。本職はＦＷだが、豊富な運動量を買われて新生日本代表では中盤の左に入ることが濃厚。アギーレ監督はチームバランスを考慮して左利きを積極起用する意向を持っており、強烈な左足シュートが武器のレフティー田中は指揮官の求める人材と言える。

　６月に柏からポルトガル１部スポルティングに移籍。体調管理や言語習得を考え、クラブの敷地内の寮で生活している。ボールを奪いにいく時の球際の激しさに、Ｊリーグとの差を痛感。「前線でもガツガツとボールを奪いにいく。その経験は代表でも生かせると思う」と言う。３ボランチ気味の中盤ではボール奪取能力も要求されるだけに、欧州での経験を還元する絶好の機会となる。

　正確なプレースキックも武器だが「蹴る人はいっぱいいる。早く結果を出して“蹴らせてもいいかな”という雰囲気にしたい」と無理にキッカーには名乗り出ない方針だ。「運動量と守備面での気の利いたポジショニングでチームに貢献したい」。名前のイニシャルから愛称はＴＪで、自身のブログで一人称をＴＪと記すなどお気に入りのニックネームだ。注目の新体制初陣でゴールを決め、ＴＪの名を全国区にする。 【日程  日本代表メンバー】