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代々木公園の大半閉鎖 採集の蚊からデングウイルス検出
大部分が閉鎖された代々木公園の出入り口に張り出された立ち入り禁止の掲示
Photo By 共同 |
デング熱の国内感染が相次いで確認された問題で、感染場所とみられる東京都渋谷区の都立代々木公園で採集した蚊を都が調べた結果、調査地点10カ所のうち4カ所の蚊からデングウイルスが検出されたことが4日、分かった。都は、感染拡大を防ぐため同公園の大半を閉鎖。厚生労働省などによると、国内感染は3日から11人増えて12都道府県の計59人となった。いずれも代々木公園周辺への訪問歴があり、重症化した患者はいない。
都によると、代々木公園の閉鎖は1967年の開園以来初めて。閉鎖したのは54万平方メートルのうち中央広場やサイクリングコースのある北側の44万6000平方メートル。当面立ち入り禁止とし、再開時期は未定とした。
6、7日に閉鎖されていないエリアで開催される予定だった「日本インドネシア市民友好フェスティバル」は4日夜に中止を決定。主催者サイドは「来場者の安全を確保しきれないと判断した」としている。10日に行われる予定だったライブイベント「TRIGGER FES」は、既に来場者の安全を考慮して会場を変更。13、14日の「ベトナムFES」は実施予定で、実行委員会は「都の公式見解を確認しつつ、速やかに対応策を発表する」としている。
都は調査で捕獲した蚊のうち、ウイルスを媒介する可能性がある種類の蚊276匹を遺伝子検査した。調査地点別に最大30匹をまとめて調べる方法を採用。その結果、4カ所で5回、ウイルスが検出された。都は少なくとも5匹がウイルスを保有していたとみている。
ウイルスが検出された蚊が見つかった地点は南北約900メートル、東西約400メートルと広範囲。ウイルスを保有する蚊の割合も10〜数十匹に少なくとも1匹と高く、専門家からは蚊の駆除が不十分との声が上がっている。
都は最初の感染者を確認した8月28日、感染者が蚊に刺されたとした公園南側にある広場で、半径75メートルの範囲で殺虫剤をまいた。蚊の活動範囲は50〜100メートルとされているとの理由だったが、国立感染症研究所の高崎智彦室長は「消毒が中途半端だ」と指摘。「逃げた蚊がいるかもしれない。一度きりの消毒では、不十分で何度も広い範囲での駆除が必要だ」と述べた。
同研究所の専門家らはこの日、公園で蚊の棲息状況などを調査。都は5日以降、生態系への影響を考慮しながら蚊を駆除する。今後も採集器を園内に設置し、ウイルスの保有状況を調べ、調査地点は20カ所に倍増する。
[ 2014年9月5日 05:30 ]
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