5回、巨人に先制点を許し、空を見上げる広島・福井=宇都宮清原球場(撮影・小倉元司)【拡大】
(セ・リーグ、巨人1-0広島、20回戦、巨人10勝9敗1分け、4日、宇都宮)4年目の広島・福井が、6回3安打1失点と粘投したが、打線の援護がなく、負け投手(3敗目)になった。五回の失点も、一死一、三塁で長野の打ち取った当たりが、ボテボテで併殺崩れの間に入った不運なものだった。
「悔しいです。きょうは勝ちたかった…」
首位に2連敗というがけっぷちのマウンドということとは別の理由があった。4日は、自分をエースに育ててもらった済美高時代の上甲正典監督の告別式が、松山市内で行われた。2004年の選抜で優勝を経験させてもらった。「福井は顔がいいから女に気をつけろよ」と、そんな冗談で和ませてもらったときもあった。それだけに…。
帰路に向かうバスの前で、右腕が言葉に詰まった。こらえていた涙がほおをつたった。次のマウンドでは、恩師に必ず白星を届ける。
菊池(八回無死二塁、丸の二直で二塁に戻れず)「偽装(スタートしていた)だったので仕方ない。切り替えるしかない」
ロサリオ(沢村に3三振)「直球が良くて、いい投球をされた」