工事期間限定で登場した綾瀬はるかのゴールインマークがデザインされた特別工事幕【拡大】
大阪・ミナミのシンボルだった江崎グリコの看板が先月から改修工事に入ったことで、映画やドラマなどのロケ地を紹介する「大阪フィルム・カウンシル」(大阪FC)が頭を悩ませている。看板が写り込む道頓堀周辺は、TBS系ドラマ「半沢直樹」にも登場するなど、年間約100件の撮影が行われる大阪ロケの“聖地”。そのため、工事を知らずに寄せられたロケ依頼を断らざるを得ないほか、新看板設置の日がはっきりせず、担当者は「正確な情報を伝えられない」とやきもきしている。
両手を挙げるランナーでおなじみの5代目電光看板が姿を消したのは8月17日。25日からは“代走”として同社のテレビCMに出演中の女優、綾瀬はるかさんが同じポーズを取った看板が掲げられており、今秋にはLEDを使った6代目に掛け替えられる予定だ。
大阪FCには8月以降で10件ほど、この看板目当てに道頓堀でのロケを希望する問い合わせが寄せられている。街頭インタビューや、ドラマ撮影の依頼が多いといい、看板が今はないことを知らない東京のテレビ局が多いという。
新看板がお目見えする日を案内したいところだが、詳しい日付は「トップシークレット」(江崎グリコ担当者)。大阪FCチーフコーディネーターの大野聡さんは「新しい看板ができるのは今秋としか案内できない」と困り顔だ。
綾瀬さんバージョンも観光客には人気だが、ドラマ撮影などではスポンサーの関係もあり、契約外の綾瀬さんが写り込むことを避けるケースが多いという。
また、6代目のデザインも気に掛かる。というのも、平成10年から設置された5代目とデザインが全く違えば、作品によっては時代設定が合わなくなる可能性があるからだ。ただ、デザインも設置日と同様、ベールに包まれており、大野さんは「新看板でミナミがにぎわうのはうれしいが、こっそり教えてほしい」とぼやいている。(産経新聞 西岡瑞穂)
(紙面から)