記事

淘汰される底辺文系私大の生き残る方法

文系私大は、じわじわと不要になっていきますが、それは、偏差値の低い大学から始まっていきますので、上位大学にはなかなか影響が出ません。しかし、下のほうはすでにもう淘汰が始まっています。

こんな動きが起きています。

・看護、教育、栄養など実学系の学部学科を増設したり、人文系から改組転換する。
・文学部を国際系学部に改組する(だいたい失敗する。なぜなら英語の得意な受験生は上位大に行ってしまうから)
・アクティブラーニング、PBL、少人数教育、キャリア教育などを強く打ち出して、面倒見の良い大学であることをアピールし、マンモス私大に対抗する(だいたい勝てない)。

どれも、文学部や経済、経営、法学部などを持つ弱小私大の、最終的な切り札にはなりません。一部の大学は、就職に非常に強い大学になることで生き残っています。しかしそれは、実は根本的な解決策ではありません。キャリアセンターが死に物狂いの努力をしてそうなっているだけで、学部教育の質は変わらない場合が多いのです。

本当になすべきことは、目先、小手先の改革ではなく、本当に産業界に求められる人材を作る教育のできる大学になることです。もちろん、「ウチはアカデミズムで行く」というのは結構ですが、それは、定員割れをしていない大学に言う資格があります。

ITや数学、統計学、簿記、マネジメントなどに強い文系人材。
ちゃんと読む、書く、話す、聞く力のある文学部の学生。
特定の産業で即戦力になる。あるいは営業力がある学生。

などが育成できる大学に変われれば、ドベレースから脱出できるはずです。

以上は、最底辺クラスの、存亡の危機にある文系私立大学向けのアドバイスであり、すべての大学にこうなれと言っているわけではありません。しかし、こうした最底辺大学がいつまでも変われなければ、私は、専門学校と天秤にかけている受験生には大原を勧めます。

本気になったので大原に行ってきました
http://tyamauch.exblog.jp/18494447/

あわせて読みたい

「大学教育」の記事一覧へ

トピックス

記事ランキング

  1. 1

    「時間泥棒」だったスマホをやめてよかった

    山本直人

  2. 2

    長谷川豊氏が指摘する24時間テレビの"偽善"

    長谷川豊

  3. 3

    朝日新聞は一度"廃刊"してゼロから出直しを

    片岡 英彦

  4. 4

    朝日はなぜ池上彰氏のコラムを拒否したのか

    池田信夫

  5. 5

    朝日新聞への国民による憎悪はどこまで?

    アゴラ

  6. 6

    相手が"池上氏だから"謝っただけの朝日新聞

    木走正水(きばしりまさみず)

  7. 7

    朝日新聞に"最後のチャンス"を与えた池上氏

    水島宏明

  8. 8

    朝日また大誤報? "社員の発明"巡る記事で

    栗原潔

  9. 9

    地獄の特訓塾で女性を食い潰す"たかの友梨"

    国家公務員一般労働組合

  10. 10

    「めちゃイケ」の裏側公開で一線を越えた日

    メディアゴン

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

意見を書き込むには FacebookID、TwitterID、mixiID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDまたはYahoo!IDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。