STAP論文:理研 3月報告の調査以外も疑義解明へ

毎日新聞 2014年09月04日 19時51分

 理化学研究所は4日、英科学誌ネイチャーに掲載された2本のSTAP細胞論文について、今年3月末に最終報告を公表した理研調査委員会が対象にしなかった疑義についても正式に調査を始めることを決め、3日付で新たな調査委を設置したと発表した。理研の規定によると、150日以内に調査結果をまとめる。

 理研調査委は6件の疑義について調査した結果、2件の画像について捏造(ねつぞう)、不正を認定した。だが、最終報告以降も画像やグラフ、作製した細胞の遺伝情報などについて多数の疑義が指摘され、理研内部で6月30日から予備的な調査を始めていた。理研内で保存していた試料や論文中の画像などを基に検討した結果、野依良治理事長が本調査を実施すべきだと判断したという。

 新たな調査委は全員外部有識者で構成するが、委員は現在も調整中。広報室は「調査に影響があり、調査終了まで名前は公表しない」と説明している。【大場あい】

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