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【プロ野球】

タカ両リーグ最速70勝 金子決めオリと2.5差

2014年9月4日 紙面から

ソフトバンク−オリックス 4回裏2死、金子(左)から左翼席に同点ソロホームランを放つ李大浩(右)=ヤフオクドームで(金田達依撮影)

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◇ソフトバンク10−3オリックス

 エース対決を制したソフトバンクが両リーグ最速70勝目。2−3の6回、2四球を挟んだ4連続長短打で4点を奪って逆転し、7、8回にも追加点。摂津は6イニング3失点で9勝目。オリックスの金子は押し出し四球などで5イニング2/3を6失点。

    ◇

 美しい放物線が流れを引き戻した。1点を追う4回2死。球界を代表する右腕、金子のチェンジアップが高く浮いた失投を、ソフトバンク・李大浩が逃さなかった。「今までフォークにやられていたので、フォーク以外を打つつもりだった。球界ナンバーワンの投手からの一発は特別だよ」。チーム初安打が14号ソロ。元同僚から放った貴重な一発に頬が緩んだ。

 8月14日の楽天戦(ヤフオクドーム)以来、実に17試合、76打席ぶりの本塁打。ライナー性の打球が多い自称「中距離ヒッター」とはいえ、本塁打の少なさを気にしていた。

 「ヒットを打てても満足いかない打球が多かった。長打が少ないのも知っていて、意識しないようにしても力んで集中できなかった」。不満と重圧を振り払ってくれたのが、秋山監督からの助言という。試合前に「調子は上がっている。自信を持って、もっと堂々とやりなさい」とアドバイスを受け、心が軽くなった。長打を求めるあまり自然と軸足の右足に体重が乗りすぎていた構えも、自分らしい自然体に戻った。

 6回には2死から右翼線二塁打で出塁し、逆転劇をお膳立て。7回も1死一塁から左前打を放ち、追加点につなげた。不動の4番のバットがチームに勢いをもたらし、難敵金子を攻略。両リーグ最速の70勝に到達し、オリックスとのゲーム差を2・5に広げた。

 「力みになるので、残りの試合は4番(という意識)を捨てる。自分がやらなくても(みんなが)やってくれるだろうと信じてプレーするよ」。自分が、ではなく、みんなで。すべてが本音ではないにしろ、同僚への信頼は厚い。肩の荷を下ろした主砲が、打点を量産する本来の姿に戻りつつある。 (末継智章)

 

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