マスターズ陸上:ウソか本当か「116歳」インド人出場か
毎日新聞 2014年09月04日 18時14分(最終更新 09月04日 18時26分)
岩手県北上市で19日開幕する第18回アジアマスターズ陸上競技選手権大会で、116歳とするインド人男性がエントリーし、事務局が年齢確認に苦慮している。事実なら出場最高齢どころか世界最高齢。800メートル走などに出場する予定で「常識的に、その年齢で走れる距離ではない」と困惑している。
アジアマスターズ陸上競技協会の鴻池清司会長らが4日、北上市で記者会見し、対応を明らかにした。年齢確認は原則としてパスポートで行う。協会に届いた男性のパスポートの写しには、誕生日が「1897年10月6日」と記載され、確かに満116歳になる。
しかし、今年2月に開かれたインドのマスターズ大会を報じる地元新聞の写真では、当人とされる人物ははるかに若く見えるという。
現在、ギネス世界記録に認定されている男性の世界最高齢は、さいたま市に住む日本人の111歳。インド人男性はそれより5歳も高齢で「年齢が正しいならギネス記録とされてもいいはず」と鴻池会長。同協会は、インド側に改めて年齢の確認を求めているが、4日現在で回答は届いていないという。
インド人男性は100歳以上のクラスの100メートル走▽200メートル走▽400メートル走▽800メートル走−−にエントリー。200メートル以上の種目は他に出場者がなく、走れば優勝。ただ、年齢が確認できなければオープン参加となり、記録は認定されない。
大会は19日から5日間、北上陸上競技場で開催され、日本から1944人、海外から16カ国937人の計2881人が出場予定。男女合わせ、100歳以上の参加はインド人男性を除くと104歳の京都市の男性のみ。
鴻池会長は「116歳である可能性がないわけではない。もし本当なら大変な体力だ」と話した。【和泉清充】