サッカロミセス・セレヴィシェ(Saccharomyces cerevisiae(ラテン)) アルコール発酵を行う酵母の学名。サッカロミセスは酵母の一群を指す。使用目的に応じてビール酵母・日本酒用酵母・パン酵母などと呼ばれる。
サングリア(Sanfria) スペインでよく飲まれる、オレンジやレモンなどフレッシュなど柑橘系フルーツをワインに漬け込んでつくるフレーヴァード・ワイン。ベースとなるワインには、主に赤ワインを用いる。
サンセール(Sancerre) フランスのサントル・二ヴェルネ地区にある、ロワール川の上流、ブルジェの東に畑が広がる。サンセールは町の名前でもあり眺めのよい小高い丘の上に集落があり、周辺の傾斜地が畑となっている。ボルドー地方のグラーヴ地区の並んでフランスで最も有名なソーヴィ二ヨン・ブラン種の産地で、シレックスと呼ばれる火打ち石由来の土壌からスモーキーな香りのワインが生産されている。プイィ・フュメとよく似たワインだが、より力強いことが多い。ピノ・ノワールを用いた赤とロゼワインも少量に生産されている。A.O.C.に名乗れる「A.O.C.サンセール」は現在14々村で生産されている。
サントネイ(Santenay) フランスのブルゴーニュ地方にあり、コート・ド・ボーヌ地区の南に位置し、東と南向きの斜面の畑で日照は非常によい環境。この村の温泉とワインは有名で、1937年にA.O.C.に認定された。コート・ド・ニュイ村の近い標高が300~500mの高さ、石灰岩を覆っている土壌で赤ワインが主体として産出する。
サントノ(Santenots) 一級畑。この畑はほとんどがムルソー村に位置するが、赤ワインを産出する6区画がヴォルネイのA.O.C.に属する。
サントル・二ヴェルネ地区(Centre Nivernais) ロワール地方にある4つのワイン産地のうち最も上流、フランスの中心部に位置する。ブルジェの東側に畑が広がり大陸性気候である。ブドウ栽培面積は約0.3万ha、年間生産量は約19万mlと他地区に比べて少ない。ほとんどがソーヴィ二ヨン・ブラン種から生産される辛口の白ワインだが、ピノ・ノワールから赤ワインも少量生産されている。
サン・ジュリアン(Saint-Julien) ボルドー地方、オー・メドック地区内にある村。単独のA.O.Cを名乗ることが許されている村のひとつで、ワインはカベルネ・ソーヴィ二ヨン主体でつくられる。赤ワインだけがA.O.C.として認められる。ポイヤックとマルゴーの中間的な味わいのワインを産出する。
サン・タムール(Saint-Amour) ボジョレーワインの1つ。フランス語で「聖なる愛」と名付けられているおかげで、若い恋人たちの間で人気が高い。アメリカンチェリーの香りと、フラッシュな果実味のガメ種ブドウで造られているワインはやさしく繊細な味わい。
サン・テステフ(Saint-Estephe) ボルドー地方、オーメドック地区内にある村。単独A.O.C.を名乗ることが許されている村のひとつで、ワインはカベルネ・ソーヴィ二ヨン主体でつくられる。赤ワインだけがA.O.C.として認められる。華やかさに欠けるといわれるが、酸やタンニンの強いたくましいワインを産出する。
サン・テミリオン・グラン・クリュ(Sain-Emilion Grand Cru) A.O.C.サン・テミリオンより厳しい基準でつくられるA.O.C.。A.O.C.サン・テミリオンより高いアルコール度数が求められている。メルロ主体のワインが多く、赤ワインのみの生産が認められている。ボルドー代表する高級ワインが多く、サン・テミリオンの格付はこのA.O.C.。に認定されたものしか対象にならない。
サン・テミリオン(Saint-Emilion) ボルドー地方の地区であり、ボルドーを代表する高級ワイン産地。ドルドーニュ川右岸の世界遺産の街、サン・テミリオンを中心にした地区で、この地区のワインは主にメルロとカベルネ・フランを主体にしてつくられる。赤ワインのみがA.O.C.サン・テミリオンとして認められている。またサン・テミリオンの北部にサン・テミリオン衛星地区と呼ばれるリュサック・サン・テミリオン、モンターニュ・サン・テミリオン、サン・ジョルジュ・サン・テミリオン、ピュイスガン・サン・テミリオンのA.O.C.がある。
サン・トーバン(Saint-Aubin) フランスのブルゴーニュ地方のコート・ド・ボーヌ地区の南部にあるワイン造り村。ピュリニイ・モンラッシェとシャサーニュ・モンラッシェの間にある谷間の奥に位置し、標高は300~350m、東と南東に向きな急斜面の環境である。粘土はまざった非常に石灰岩の多い白い土壌に美味しい白ワイン(白ブドウ栽培面積は108.73ha)を産出する。褐色の粘土がより多い土壌に美味しい赤ワイン(赤ブドウ栽培面積は45.28ha)を産出する。1937年にA.O.C.に認定された。
サン・ニコラ・ド・ブルグイユ(Saint-Nicolas-de-Bourgueil) ブルグイユの北西部に広がる産地。ブルグイユとよく似ている地方が、カベルネ・フラン種からやや軽めの赤ワインに仕上がる。ロゼもつくられている。
サン・ロマン(Saint-Romain) コート・ド・ボーヌ地区南部にあり、オーセイ・デュレス村の西に接している丘陵地帯の村。オーセイ・デュレス村よりサン・ロマン川の上流に位置する。
サン・ヴェラン(Saint-Veran) ブルゴーニュワインの一つ。1971年にA.O.C.と認定された。プイイ・フュイッセより軽やかでフルーティー。
サヴィニィ・レ・ボーヌ(Savigny-Les-Beaune) 村名。主に赤ワインを産する。ボーヌの赤ワインに似て繊細で軽やかさは特徴。
サヴ二エール・クーレ・ド・セラン(Savenniere Coulee-de-Serrant) サヴ二エールの区画内にある条件のよい畑で別A.O.C.となっている。ビオディナミで有名なニコラ・ジョリーという生産者が単独所有するモノポールである。品種は(白)シュナン・ブラン種
サヴ二エール・ロッシュ・オー・モワンヌ(Savenniere Roche-aux-Moines) サヴ二エールの区画内にある条件のよい畑のシュナン・ブラン種のブドウでつくられるワインは一つのA.O.C.として認められている。
サヴ二エール(Sacenniere) フランスのアンジュー=ソーミュール地区のアンジェの東約10kmに位置し、ロワール川右岸にある小さなA.O.C.である。しっかりした辛口から甘口の貴腐ワインまで様々な白ワインを産出する。ロワール川を挟んで反対側には甘口貴腐ワインのコトー・デュ・レイヨンを生産する。品種は(白辛口~甘口)シュナン・ブラン種。
酒石/酒石酸結晶(Tartar) ワインに含まれる酒石酸水素カリウムや酒石酸カルシウムが結晶化したもの。白ワインにおいては輝いているのでワインの宝石とも呼ばれる。第二次世界大戦中、酒石酸は潜水艦のソナーの重要な材料であったため日本各地のブドウ産地でワイン造りが奨励された。
酒石酸(Tartaric acid) ブドウに多く含まれる有機化合物、ワイン有機酸の25~30%占める酸。
酒類 日本の酒税法での呼び名。『15℃においてアルコール分1度以上のもの』と定義される。