【ニューヨーク=山下晃】金融派生商品(デリバティブ)の取引慣行などを決める国際スワップ・デリバティブズ協会(ISDA)は3日、一部債務不履行に陥ったアルゼンチン国債を対象とするクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の清算値を決める入札を同日実施したと発表した。CDSの売り手が買い手に対して補償する比率は元本の約6割で、ほぼ事前の市場予想並みの結果となった。
米金融調査会社などが公表した入札結果によると、債務不履行と認定されたアルゼンチン国債の評価額が元本に対し39.5%に決まった。CDSを購入していた投資家は60.5%分が補償される形になる。
CDSは国や企業の信用リスクを対象にした取引。デフォルト(債務不履行)が発生したと認定された場合、CDSを購入していた投資家は一定の補償を受けることができる。ISDAは8月1日、一部のアルゼンチン国債についてCDS取引上のデフォルトに陥ったと認定していた。
CDS、デリバティブ、アルゼンチン国債、ISDA、債務不履行