スクウェア・エニックスが今年4月に配信を始めたスマートフォン(スマホ)ゲームが人気を集めている。その名は「スクールガールストライカーズ」(スクスト)。個性豊かな26人の女子高生と先生が活躍する「美少女ゲーム」と呼ばれるジャンルのゲームだ。スクエニは大作ロールプレイングゲーム(RPG)「ファイナルファンタジー」など硬派なゲーム作りで知られる。家庭用ゲームの人気作を抱える老舗メーカーにとっても、スマホゲームの開発は新たな挑戦だった。
■パズドラ人気に危機感、自社開発に乗り出す
スクストのプレーヤーは「フィフス・フォース」と呼ぶ特殊部隊の「隊長」となり、26人の美少女たちと謎の妖魔(オブリ)に挑む。戦いを繰り返すうちに1話ずつストーリーが解放される仕組みだ。先読みできないストーリー展開が特徴で、スクエニは「ラノベ(ライトノベル)スタイルRPG」と自称する。少女たちを自由に着せ替えして遊べることもあり、女性ユーザーも多いという。7月には100万ダウンロードを突破した。
企画したのはスクエニを代表する人気ゲームを手がけてきた第12ビジネス・ディビジョンの水町稔規プロデューサー。昨年春ごろに企画書を提出し、まもなく正式にプロジェクトがスタートした。ガンホー・オンライン・エンターテイメントの「パズル&ドラゴンズ」などの人気に火が付いていたころで、「独力でスマホゲームを開発しなければという機運があった」と振り返る。
経営陣もスマホゲームの台頭に危機感を募らせていた。スマホゲームの攻勢に押され、家庭用ゲームの売上高は500億円前後と、2010年3月期の半分に縮んでいた。ゲーム市場の様相が一変し、「家庭用ゲームとは考え方がまったく違う」(松田洋祐社長)というスマホゲームの取り込みが欠かせない状況になってきた。同社はこれまでにもスマホゲームを配信しているが、すべてゲーム開発や運営を社外の開発会社に頼ってきた。社内にスマホゲームのノウハウが蓄積できず、人材も育っていなかった。
スマホゲームは配信してからも、ユーザーの声を聞きながら逐次、ゲーム内容を微調整する。サービスの巧拙がゲームの寿命や収益力を左右するのは、売り切り型の家庭用ゲームにはない要素だ。さらに、ユーザーが一律で同じ値段を払う家庭用と違い、スマホゲームは課金ユーザーと無課金ユーザーが交ざり合う。こうしたスマホゲームで当たり前のことも、家庭用で実力をつけてきたスクエニのような老舗メーカーには異文化に映る。「スクエニであっても、スマホゲームではチャレンジャー」と水町氏は語る。
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