iPhoneのシェアが大幅に低下、販売奨励金見直しでスマホは2割減--IDC調査

山田竜司 (編集部) 2014年09月04日 10時53分

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 IDC Japanは9月2日、国内携帯電話(スマートフォンと従来型携帯電話)の第2四半期(4~6月)の出荷台数を発表した。4~6月の携帯電話は、前年比12.7%減の737万台、スマートフォン出荷台数は前年比24.6%減の492万台となり、ともに前四半期に続き2四半期連続のマイナス成長となった。この主要因として、総務省指導により通信事業者の販売奨励金戦略が大幅に見直され、販売台数および出荷台数が大きく減少したことを挙げている。

 国内市場でも最大販売台数を記録しているiPhoneの出荷台数も前年割れの実績となっている。通常「夏モデル」として当四半期に発売されるスマートフォン新製品のラインアップ数が2013年よりも少なかったことや、プロモーションも積極性に欠けていたことなどにより、販売台数と出荷台数の双方で減少傾向になった。

 スマートフォンを含む携帯電話総出荷台数のメーカー別シェアでは、Appleが7四半期連続で首位だが、前四半期の48.0%から29.1%へと市場占有率は低下している。販売奨励金制度の見直しやiPhone需要の一巡化が原因とする。大手通信事業者3社に対し、従来型携帯電話と「AQUOSシリーズ」のスマートフォンを安定供給しているシャープは、16.6%で前四半期と同じく第2位だった。第3位はソニーで、前四半期から順位を1つ上げてトップ3入りを果たしている。

 スマートフォンのみの数字でもAppleが首位を維持しているが、前四半期の67.4%から当四半期は43.6%へと20ポイント以上シェアを低下させた。第2位には、NTTドコモ向けを中心に「Xperiaシリーズ」の販売が好調なソニーが18.3%を獲得してランクインしている。

 9月前半までスマートフォン販売減少の傾向は続く可能性が高く、10~12月は次世代iPhoneの市場投入により一時的に販売は回復基調に向かうが、年間ベースではマイナス成長を予測している。


合計737万台 2014年第2四半期 国内携帯電話出荷台数  シェア

合計492万台 2014年第2四半期 国内スマートフォン出荷台数  シェア

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