言いたくないけど、僕が青二才です

言いたいことも言えない世の中で、言いたくないけどつい言っちゃうポイズンなブログ

譲れないぐらいほしいものだけをとことん突き詰めて生きろ!



Twitterウォッチしてて、モフモフさんが引っかかることを言ってた。

 

なるほどなぁ…。そして、それを見つけた日にこんなニュースも見つけた。

非正規社員57%「自活できず」 40歳未満、家族が頼り

しかも記事によるとずっと正社員だった人でもおおよそ3割が自活できてないという。

 

もちろん、批判すべきは政府の経済政策であり、労働行政の怠慢であることは言うまでもない。

ただ、個人レベルではそんなものが変わるまで待てない。

 

今回はその「個人レベルで、若者の貧困についてのニュースを」どう考えたらいいか?という話。

 ありもしない世間体/メンツに振り回されない

僕は「若者の○○離れ」と言う言葉を聞くと「無くても生きられるのだから、いいことだ」と「貧乏だから買いたくても買えないんだよ!」という二通りの考え方をしてしまう。

 

どちらに考えればいいのだろう?とこの話を調理するにあたって悩んでいる時、3ヶ月ぶりにナースさんと久々に話した時に出た話がきっかけだ。

 

僕が躁うつ病から復帰しつつある今、どうしても克服できないこと・克服する方法が見つからないことについて彼女に相談した所

「それを求めているのは誰なの?世間体を気にしすぎているんじゃないの?(精神疾患は時間もかかるし、適切な処置なんかそうそう見つからないのに)劇的な変化を期待して諦めきれてないんじゃないの?」

 と女々しいヤツを見る目で怒られた。

 

自分の悩みについて、頭の中ではナースさんと同じ結論がよぎってはいた。考えてないわけではなかったが、色んな人に聞いても僕と同じ回答を自信を持って答えてくれる人がいなくて自分の結論や考えを信じ切れないでいた。

育ってきた時に植え付けられてきた強迫観念、ネットや学問の教科書で「こういう風に生きられないと認められない・ダメだ・幸せになれない」と言った洗脳から自分が抜け出せずにいた。

 

僕自身の固定観念や強迫観念を抱きやすい人種だが、僕が89年生まれで親はバブル絶頂期に恋愛・結婚し、その後もバブルのようなサクセスストーリーを実践できてしまった最後の世代…彼らが望んだり期待したりすることが実現できない人間は負け組だと思わされて育った事がより強く「世間体」を気にする体質につながった。

 

親だけじゃない。僕らはバブリーな時代を知ってる人が政治を仕切り、会社を経営し、資格のテキストを作ってるからサクセスストーリー通りにいかないと「若者の○○離れ」「草食系男子」などと揶揄され、バブルの頃のような「自活」ができてないと貧困呼ばわりされたり、自立心がないと揶揄される。

 

よく離れてると言われるのは「車」「結婚」「新聞」「お酒」などがある。でも、本当のところはというと…

・車なんか首都圏はおろか、地方都市だった駅チカに住めるからいらない時代で

・結婚しなくて幸せには暮らせ、結婚して欲しいのは親とお国側の都合でしかなく

・新聞は手段でしか無く、ニュースはネット・雑誌・テレビ好きな媒体で読めば良くて

・お酒なんか飲まない方が健康で、お金がかからない

 

…無くていいものが選択を迫られてなくなっただけで、「必要なものに選んで投資する自由」を貧乏になったことで獲得できるようになった。

災い転じて福となすと思って、「昔の人は車もお酒も結婚も色んなモノが必要で、ないとバカにされて生きるのが大変だったのね」ともっとドライに考えたらいいのよね…。

 

実際、今の「世間体」と言うモノは親世代で家庭に入ってしまった人さえ話に入れなければ、とてもハードルが下がってる。その幸せ・有利性を満喫してる若者へのやっかみとして「若者の○○離れ」「ゆとり」「最近の若者は…」と言われると思えば、少なくともネガティブな劣等感は感じずに済むんじゃないかな?

 

バブル女は車の種類で男を見下してたり、女性も女性である年齢までに結婚しないと白い目で見られたり…そういう時代に比べたら自由だし、生き方に対していろんな選択肢の認められる時代にいるなぁ…。

 

ネット上のオフ会を主催するとヨレヨレの服やアニメのTシャツを着た30代のおっさんが集まって飲むエンジニアやネット界隈の世界を見てると本当にそう思える。

譲れないものだけをとことん突き詰めて生きろ!

服装がよれよれでも上等なパソコンを使い、ツールや交友にはお金をかけているはてな界隈のエンジニアさんを見てると本当にそう思える。自分もそんな風に行きたいと思って踏み出せずにいる時、ナースさんにも具体的に言葉にされた

 

「もっとギリギリでも【ここだけは譲れない】という部分をちゃんと考えて、実践したほうがいいんじゃない?そこだけを必死にやって私はここまでやってきた。アレができた方がいい、これができた方がいいじゃなくて、もっと自分が譲れないものだけを。」

 

これを彼女に言われた時に僕は泣きそうだった。

むしろ、僕はそれを貫こうとしていたが、その時にはいつもテスト返しが済んだ自宅で、「英語のテストが悪い」「国語をもっとやれ」と悪いところばかりなじられ、理科や社会など得意科目でずば抜けた点数を取っても認めてもらえない…社会に出て仕事をしててもうまく行ったことよりも失敗した時や気に食わない部分ばかり指摘される。

 

その経験から「僕は全部治して・克服しないと復帰できないし、きっと認めてもらえないんじゃないか?」という恐怖や強迫観念にずっと悩んでいた。

今やってることに対して成功体験があっても、それが人から批判されたり、何か自分にできてないことがあったら幸せになれない・認めてもらえない・そのことをなじられて潰されてしまう…トラウマという恐怖が常に僕の頭をよぎり、立ちすくんでいた。

 

何時間もナースさんを突き合わせたのは悪かったと思う。ただ、付き合ってもらったお陰で僕が無意識に尾を引かれていた洗脳の正体に気づくことができた。

 

有象無象の洗脳めいているような論調で若者を攻め立てる報道や世論・倫理観。それらが「本当にほしいもの」と「世間体でないと批判される」と思い込まされてるものをわからなくしてる。薄々割りきれていたとしてもそれを取捨選択させないように惑わせようとし続ける。

 

若者の○○離れ…本当は若者が離れてるならもう○○は時代を終えたか、マニアックな趣味になってしまっただけのもの。

自活だってそうだ。日本でみんなが金稼ぎながらアパート借りて住むようになったのはここ何十年かの話であり、みんながみんな稼ぎ手だった時代も親・家族手を取り合ってない時代の方がレアなんだ…。

 

もちろん世間向けには「賃上げしろ」「雇用を安定させろ」というべきであることは否定しない。だけど、「サクセスストーリー」というアリもしない人並みの幸せが崩壊したことが生活コストも下げたし、自分が追求すべき・したいところに集中投資できるようになったと言う意味では「いい時代なのかな?」とも思う。

 

…問題は、今現在では若くして年配の交友関係に顔を出さないと気づけないまま劣等感と虚構に洗脳されてしまうことだけどね。

 

オレたちバブル入行組  

逆に新しいモデルを作ったり、レールの外を歩いてる人が少ないまま尻拭いをしてる半沢直樹シリーズの世代って不自由で、バブルのサクセスストーリーにも囚われ続けるから大変だよなぁ…と 書いてて思った。

 

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