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【芸能・社会】

小百合、審査員特別賞にキャー!! 「勝負着物」で受賞スピーチ

2014年9月3日 紙面から

カナダのモントリオール世界映画祭で、主演した「ふしぎな岬の物語」が審査員特別賞グランプリを受賞し、スピーチする吉永小百合(共同)

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 第38回モントリオール世界映画祭の授賞式が1日(日本時間2日)行われ、女優吉永小百合(69)の企画・主演映画「ふしぎな岬の物語」(成島出監督、10月11日公開)が、グランプリの最優秀作品賞に次ぐ審査員特別賞グランプリを受賞した。“勝負着物”で式に臨んだ吉永は、受賞の瞬間「キャー!!」と叫び、喜びを爆発させた。また「そこのみにて光輝く」(公開中)の呉美保(お・みぽ)監督(37)が最優秀監督賞に選ばれた。

 邦画の審査員特別賞グランプリは「わが母の記」(2011年)以来3年ぶり5作目。「ふしぎな−」は、キリスト教関連団体が贈るエキュメニカル審査員賞も獲得し、W受賞となった。エキュメニカル審査員賞は奥田瑛二監督の「長い散歩」(06年)以来8年ぶり6作目。

 吉永が海外映画祭で受賞するのは初めて。特に今作では主演に加え、初めてプロデューサーにも挑戦したため、感慨もひとしおだ。

 授賞式には“勝負着物”の紬(つむぎ)の和服で登場した。同映画祭の出席にあたっては自ら選んだ5着の着物を持参。先月29日の会見では紫の無双訪問着、公式上映では白地に秋草百花の無双訪問着を着用するなど、イベントごとに4着の着物を使用してきた。

 吉永は「無双訪問着はひとえから薄物に替わる春から夏の間の一瞬と、夏から秋の短い間にしか着られない着物。そんな日本の文化も伝えたい」と説明。そして晴れの場である授賞式で、とっておきの紬のひとえに、和歌を手刺しゅうした帯を締めた。

 作品名が呼ばれると、1000人の観客から大きな拍手が。吉永は「仏語の題名『CAP NOSTALGIE』というのを知っていたので、私が一番に『キャー』と言ってしまって、ちょっと恥ずかしかったんですけど最高の気分!」と興奮気味。共演の阿部寛(50)とともにお辞儀で声援に応えた。

 登壇すると、思わずプレゼンターに抱きつくほど喜びを体全体で表現。吉永は「こんな賞をいただき、私たち皆本当に感激しております」と流ちょうな仏語であいさつ。公式上映などでも猛特訓した仏語スピーチを披露したが、今回は「(練習を)してないんですよ。するのはちょっと不遜のような気がして」と、ぶっつけ本番だったことを明かした。

 阿部は英語であいさつしたが「ほとんど気絶している状態で、覚えていない」と笑わせた。

 「ふしぎな−」は、吉永演じる岬のカフェの店主と、常連客らの温かな交流を描いた作品。

◆監督、出演者のコメント

 成島出監督 人と人とが思いをもって「つながる」ことだけが人を救っていく、という普遍的なテーマが海外でも受け入れられたことを大変うれしく思います。

 竹内結子(34) 吉永さん、おめでとうございます! (吉永演じる)悦子さんの慈しみで満たされた一杯のコーヒー。その味わいが世界中の人の心に届く大きなきっかけとなったことに間違いはないはずです。

 笑福亭鶴瓶(62) 僕が会場に行かんでよかった。なぜかと言うと、吉永さんは仏語で、阿部さんは英語であいさつしたでしょ。僕が行ったら何語でしゃべればええねん!と。皆幸せな気持ちになるし、岬の方々も皆喜んでると思います。

 

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