練習でヘディングシュートを放つ本田(手前)=札幌市内で(佐藤哲紀撮影)
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ハビエル・アギーレ新監督(55)のもと再出発したサッカー日本代表は2日、新体制初戦となる国際親善試合ウルグアイ戦(5日・札幌ドーム)に向けて札幌市内で合宿2日目の練習を行った。この日からFW本田、岡崎、DF長友ら7人が合流し、発足メンバー23人が全員集合。アギーレ監督のポジション構想が垣間見えたシュート練習では、右サイドのグループに本田と岡崎が入り、早くもブラジルW杯レギュラー同士のポジション争いが始まった。
ザッケローニ前体制で不動のレギュラーだった2人のポジション争いが、アギーレJAPAN始動2日目で早くも始まった。練習後半に行った、サイドからのクロスに合わせるシュート練習。左膝痛で別メニューの長谷部とGKを除く19人の中から、右サイドのグループ6人と左のグループ6人を選び、残る13人が中央でシュートを狙った。そのとき同じ右サイドのグループのFWに選ばれたのが、本田と岡崎だった。
前体制ではほぼ一貫して「自分の家」と公言するトップ下を務めていた本田。この日の練習からアギーレJAPANの基本布陣となる4−3−3にメンバーを当てはめれば、トップ下は存在しない。所属するACミランで先月30日に開幕戦ゴールを決め雑音を封じたように、新たな日本代表でも“右FWの本田”を確立しなければならない。「その可能性は十分ある」と本田自身も認識した。
ただし、右FWには前体制で不動の存在だった岡崎がいる。歴代3位となる代表通算39得点の実績は揺るがない。強いられる厳しいポジション争い。それでも本田は言い切った。「やはり違う自分を見せていかないと。そういうつもりで来ている。自分自身の改革は始まったばかりですけど、変わっていく姿を見せられれば」。変化、進化の道に障害はつきもの。ブラジルでの惨敗から再び立ち上がるその一歩を、新たなポジションで踏み出す。 (宮崎厚志)
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