安全保障

中国軍戦闘機が米軍機に異常接近、
南シナ海で何が起きているのか?原潜の脅威を深刻に受け止め偵察を重ねる米軍

2014.09.04(木)  北村 淳

およそ2週間前の8月19日、中国海南島220キロメートル沖合上空の国際空域(公海の上空)をアメリカ海軍P8ポセイドン対潜哨戒機が偵察飛行していたところ、中国軍のJ-11戦闘機が接近した。

 J-11はP-8の直下30メートルを3回横切るとともに「バレルロール」と呼ばれる曲芸飛行もどきの機動を繰り返してP8ポセイドンを威嚇した。米軍側発表によると、双方の機体は9メートルにまで接近し、翼の先端は6メートルにまで接近したという。

P8から撮影した、P8に接近するJ-11(写真:アメリカ海軍)

米中が抗議と非難の応酬

 アメリカ国防総省は、中国軍戦闘機の行為を「極めて危険でかつプロ意識に欠ける挑発的行為である」と非難した。またホワイトハウスも「アメリカは中国と軍事分野においても協力関係を建設しているにもかかわらず、このような大変憂慮すべき挑発行為は米中両国の友好関係構築に水を差すものである」とコメントを出し、中国政府に抗議した。

 一方、中国側は、「中国軍J-11戦闘機のP8偵察機への接近は通常の識別行動であり、危険な行為はしていない。アメリカが頻繁に中国に対して近距離偵察行動を実施していることこそが緊張状態を生み出している原因である。アメリカこそが偶発的衝突を引き起こそうとする元凶である」と反論した。

 また中国国防省によると、中国政府はアメリカ側に対して、中国領域に近接する空域での監視飛行を8月30日までに中止するよう要求した。そして、アメリカが中国との関係改善を真に望むのならば、監視飛行中止を目に見える形で具体的に示さなければならない、とも“警告”した。

 中国側の反論に対して、アメリカ側は中国空軍パイロッ…
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