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 安倍改造内閣が3日に閣議決定した「基本方針」の全文は次の通り。

 600日余り前、日本を覆っていた、暗く重い空気は、一変した。かつて「黄昏(たそがれ)を迎えている」とも言われた日本の姿は、もはや、ここには無い。危機的な状況から脱した日本は、今、「再び力強く成長できる」、「世界の中心で活躍できる」との自信を取り戻しつつある。

 しかし、その実感が日本の隅々にまで行き渡っているとは言えない。我々が進める改革は、いまだ道半ばである。

 今回の内閣改造を機に、「この道しかない」との強い確信のもと、内閣が一丸となって、各般の政策を、一層、力強く推進していかなければならない。これまで以上に身を引き締めて政権運営に当たり、先の総選挙や昨年の参議院選挙で示された、国民からの負託にしっかりと応えていく必要がある。

 そうした認識のもと、頑張った人が報われる、「誇りある日本」を取り戻すため、内閣の総力を挙げて、以下の施策を推し進める。

 1.復興の加速化 

 まず何よりも、「閣僚全員が復興大臣である」との意識を共有し、省庁の縦割りを厳に排し、現場主義を徹底することにより、被災者の心に寄り添いながら、東日本大震災からの復興、そして福島の再生を、さらに加速していく。

 2.経済の再生 強い経済は、日本の国力の源泉である。強い経済の再生なくして、安定した社会保障も、財政の再建もない。

 長く続いたデフレからの脱却を目指し、経済の再生を引き続き内閣の最優先課題と位置づけ、成長戦略を着実に実行する。高齢者も若者も、難病や障害を抱える人も、「誰にでもチャンスあふれる日本」を創り上げる。

 「三本の矢」によって生まれ始めた雇用の改善や賃金アップといった「経済の好循環」を更に確実なものとすることにより、景気回復の実感を、必ずや全国津々浦々にまで届ける。

 3.地方の創生

 若者が、将来に夢や希望を持つことができる、魅力あふれる「まちづくり、ひとづくり、しごとづくり」を進めることにより、元気で豊かな地方の創生に全力を挙げる。

 そのため、家族や地域の「絆」の再生に取り組むとともに、人口減少や過疎化といった地方が抱える構造的な課題にも、真正面から取り組み、その克服を目指す。

 4.「女性が輝く社会」の実現