投資関連会社オール・インが無登録で、外国為替証拠金取引(FX)での高い運用益をうたい、巨額資金を集めたとされる事件で、北海道警と宮城、岡山、広島3県警の合同捜査本部は3日、大阪府の男性から会費約22万円をだまし取ったとして、同社の元専務、小原寛也容疑者(42)=神戸市長田区=ら3人を詐欺容疑で逮捕した。2010年11月から中国に渡航中とみられる社長、森克彦容疑者(47)の逮捕状も既に取っており、指名手配中。
捜査本部などによると、同社は07年ごろからFXへの出資を勧誘し、全国の約2万7千人の会員から会費や出資金など約337億円の資金を集めたとみられる。
会員らには「月に20%の利益が出る」などと話し、出資金は「キプロスの電子マネー会社を通じてパナマの会社が運用する」と説明していた。
逮捕容疑は07~08年、同社提供のFXの自動売買ソフトを利用すれば高い運用益を得られると偽り、大阪府箕面市の男性会員(40)から会費としてソフト利用料22万8千円をだまし取った疑い。
オール・インをめぐる民事裁判では、元会員ら100人超が原告となった集団訴訟で東京地裁が昨年7月、同社と森容疑者に約1億6千万円を賠償するよう命じた。〔共同〕
森克彦、FX運用