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最終更新:2014年9月2日(火) 11時42分

国会デモ「新たな規制考えず」 自民・高市氏がコメント

 先週開かれた「ヘイトスピーチ」対策に関する自民党の初会合で、国会周辺でのデモの規制も議論されたことについて野党などから批判が出ていた問題で、1日午後、自民党の高市政調会長は「デモについて新たな法規制は考えていない」というコメントを出しました。

 先週末の国会前では、人々がマイクや楽器などを使って原発の再稼働反対を訴えていました。こうしたデモに対する規制が先月28日、自民党の検討会で議題に上がりました。

 「党本部でも政調会長室にいると仕事にならない」(自民党 高市早苗政調会長 先月28日)

 この会合はもともと、在日の韓国人などに民族差別的な言動を繰り返す「ヘイトスピーチ」を取り締まる法整備を検討するためのものでした。それに合わせて、国会周辺の大音量のデモについての対策も議論されました。拡声器を使った国会周辺での街宣活動は静穏保持法という法律ですでに規制されていますが・・・

 「しっかりと仕事の環境も確保していかなければならない。批判を恐れずに議論を進めたい」(自民党 高市早苗政調会長)

 こうした動きに、民主党をはじめ、野党からは批判が相次ぎました。

 「ヘイトスピーチと大音量のデモ規制は性格が違う」(民主党 大畠章宏幹事長 先月28日)

 デモ参加者は・・・

 「言論の自由の封殺でしょう。デモは表現の自由の最も大事な手段だから」
 「行っている政治の中身を反省しないで、反対する人の弾圧ばっかりしている」

 専門家も「ヘイトスピーチとデモを同列に扱うのはおかしい」と指摘します。

 「片や人権侵害・人種差別、片や憲法で定められた民主主義の権利。一緒にして規制してしまおうという魂胆は許されない。そういう発言を議員がするだけで萎縮してしまう」(「デモ」を研究 高千穂大学 五野井郁夫准教授)

 批判が相次ぐ中、高市政調会長は1日午後、「国会周辺のデモに新たな規制を設けることは考えておりません」とするコメントを発表。ただ、議題に残したうえでヘイトスピーチ規制とは区別する考えを示しました。(01日22:44)

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