続いてしまった。
それは「公開する」をクリックしようとするあなたの心を蝕む魔物である。
けして短くない時間を費やした記事への愛着は確かにそこにある。価値を作り出したという確かな実感。やり遂げた充実感。それらをじわりと侵食する黒い影がそこにはある。
本当にそれは価値ある文章なの?
誰かが前に書いたことの焼き直しなんじゃないの?
君の考えなんかに一体誰が同意してくれると思ってるの?
影はあなたの耳元で囁き続ける。あなたの心が影に染まるのを、薄ら笑いを浮かべて待っている。
染まれば最後、影は日に日に強大になる。日を重ねれば重ねるほど、あなたが彼に勝つのは難しくなる。
だから今日――勝ち続けようとあなたが望むのなら、明日ではなく今日、彼を倒すべきなのだ。
彼を倒すために必要なのは心の強靭さではなく、信頼だ。
あなたの生み出した文章の価値を信じること――あなたの生み出した文章が、この広い世界に住むどこの誰とも知れない誰かに必要とされる――その可能性を信じることだ。人はそれを強さというのかもしれないが。
影を打ち倒し、「公開」しても、あなたの戦いは続く。ネガコメという悪意、低アクセスという混濁、他ブログの成功によぎる嫉妬――
自己否定との戦いは、終わらない。
続いてしまったらスンマセン。