モントリオール=伊藤恵里奈
2014年9月2日10時50分
カナダで開かれていた第38回モントリオール世界映画祭で1日夜(日本時間2日朝)、吉永小百合さん主演の「ふしぎな岬の物語」(成島出(いづる)監督)が第2席の審査員特別グランプリを獲得した。また綾野剛さん主演の「そこのみにて光輝く」の呉美保(オミポ)監督が最優秀監督賞を受け、日本勢が主要賞でダブル受賞した。
「ふしぎな岬の物語」は、岬の先端にある小さなカフェの女店主と客たちとの交流を描いた作品で、吉永さんが原作選びから関わった初プロデュース作だ。
映画祭の参加に際し、吉永さんはフランス語でのスピーチの特訓を重ねた。発表の際、作品名が読み上げられると、「私が一番にきゃーって言ってしまって、ちょっと恥ずかしかったんですけど最高の気分でした」。きれいなフランス語で「こんな賞をいただき、私たち皆、本当に感激しております」とあいさつした。同作はエキュメニカル審査員賞も受賞した。
一方、呉監督は名前を呼ばれた瞬間、主演の綾野さん、池脇千鶴さんと固く抱き合った。スピーチでは原作者の作家・故佐藤泰志さんのことに触れ、「芥川賞に5回も落選し、その後自殺されました。佐藤さんが報われたような気がして胸がいっぱいです」。
授賞式では吉永さんが呉監督の手をとって隣に引き寄せる場面もあった。
同映画祭では例年、日本映画の活躍が目立ち、2008年には滝田洋二郎監督の「おくりびと」が最高賞のグランプリを受賞。翌年の米アカデミー賞外国語映画賞に結びつけた。
「ふしぎな岬の物語」は10月11日全国公開。「そこのみにて光輝く」は東京、函館などで上映中。順次各地で凱旋(がいせん)上映される予定。(モントリオール=伊藤恵里奈)
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