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高橋幸宏&小山田圭吾が新バンド結成で見つめ直す、バンド論の今

インタビュー・テキスト:金子厚武 撮影:永峰拓也(2014/09/02)

CORNELIUSが音楽を担当する『攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone』のエンディングテーマを、高橋幸宏 & METAFIVE(小山田圭吾 × 砂原良徳 × TOWA TEI × ゴンドウトモヒコ × LEO今井)が担当する。1980年代初頭のYMOおよび高橋のテクノサウンドを、YMOチルドレンを集めて再現するという、コロンブスの卵的な発想によって生まれたこのバンド。今年1月にEX THEATER ROPPONGIで行われた『テクノ・リサイタル』が大きな話題を呼び、『TAICOCLUB』や『WORLD HAPPINESS』にも出演をしているが、オリジナル曲の制作は今回が初めて。日本が世界に誇るSFアニメに、日本が世界に誇るテクノアーティスト(の生まれ変わり)が楽曲を提供するというのは、何とも不思議な縁が感じられる。

その『攻殻機動隊ARISE』完結編の公開を記念して、高橋幸宏と小山田圭吾によるビッグな対談が実現。小山田は高橋と細野晴臣によるSKETCH SHOWや、再始動後のYMOにギタリストとして参加し、今や「第4のYMO」と呼ばれることもあるなど、近年の高橋にとって欠かせないパートナーの一人。METAFIVE結成時のエピソードから、エンディングテーマ“Split Spirit”の制作秘話、さらにはMETAFIVE以外にも様々な活動を展開するそれぞれの現在地についてまで、幅広く語り合ってもらった。

PROFILE

高橋幸宏(たかはし ゆきひろ)
1972年、Sadistic Mika Bandに参加。1978年、細野晴臣、坂本龍一とともにYellow Magic Ochestra(Y.M.O.)を結成、国内外に大きな影響を残したが、1983年12月をもって「散開」。ソロ活動と併行して鈴木慶一(ムーンライダーズ)とのTHE BEATNIKSとしても活動。2001年には細野晴臣とSKETCH SHOWを結成。2008年、原田知世、高野寛、高田漣、堀江博久、権藤知彦とバンドpupa(ピューパ)を結成。2008年『WORLD HAPPINESS』を東京・夢の島で開催。以降、毎年10数組のアーティストが参加し、好評を博している。ソロとしては1978年の『Saravah!』以降、コンスタントに作品を発表しており、2013年、新バンドIn Phaseとともに創り上げた23枚目のオリジナル・アルバム『LIFE ANEW』をリリース。
高橋幸宏オフィシャルブログ [room66+]
yukihirotakahashi (room66plus) on Twitter


CORNELIUS(こーねりあす)
小山田圭吾のソロプロジェクト。1969年東京都生まれ。89年、フリッパーズギターのメンバーとしてデビュー。バンド解散後の93年、CORNELIUS(コーネリアス)として活動開始。現在まで5枚のオリジナルアルバムをリリース。 自身の活動以外にも、国内外多数のアーティストとのコラボレーションやREMIX。プロデュースなど 幅広く活動中。
cornelius-sound.com
GHOST IN THE SHELL ARISE MUSIC BY CORNELIUS
攻殻機動隊ARISE -GHOST IN THE SHELL-

砂原くんは趣味でYMOのコピーをやってて、オケを作ってたので、それが遂にMETAFIVEのライブで日の目を見たんです。(小山田)

―METAFIVEのメンバーが最初に集まったのは、今年の1月に『テクノ・リサイタル』と銘打って六本木のEX THEATERで行われたライブのときでしたよね。あのライブが決まった経緯を教えてください。

高橋:あれはまず日にちだけ決まってて、「幸宏さん、そこで何かやってください」っていう話だったんですよ。EX THEATERのこけら落とし月間で、12月に教授(坂本龍一)と細野(晴臣)さんのライブがあって、それに僕や小山田くんもゲストで出たんだけど、「幸宏さんは幸宏さんでやってください」っていうことで(笑)。その話をもらったのが、高橋幸宏 with In Phaseのツアーが終わったばっかりだったから、「じゃあ、何か違うことを考えよう」って思ったときに、僕のトリビュートにO.S.Tという名義で参加してくれた三人と何かやれたらと思って。

高橋幸宏
高橋幸宏

―小山田さん、砂原さん、テイさんですよね。

高橋:そう。最初から「テクノ・リサイタル」と言ってたわけじゃないんだけど、半分パロディーっぽい感じでやったら面白そうだなって思ってて。O.S.Tの三人に加えて、僕が何かやるときにゴンドウくんは絶対に必要だし、LEOくんはボーカルも演奏もマルチにできるタイプだから、一緒にやりたいなと。なので、最初は1回のライブのために集まったバンドだったんですけど、結構面白かったし、お客さんも盛り上がったので、「また何かやりたいね」っていう話はしてました。とはいえみんな忙しいので、今回の小山田くんの話がなかったら動いてなかったかもしれない。

―昨年のIn Phaseとのアルバム(『LIFE ANEW』)は幸宏さんのルーツの中のロックの部分を見つめ直したものだったので、今回はテクノの部分を見つめ直したのかなとも思ったのですが。

高橋:そういう部分もあったかもしれないけど、METAFIVEの始まりはもうちょっとゆるい感じでしたね。YMOは今でも続いてますけど、やるときは小山田くんも一緒だし、当時をそのまま再現するわけじゃなくて、初期のYMOに近い、生っぽい感じでやってるんです。それに対して、METAFIVEでは『ウィンターライブ』(1981年にYMOが『BGM』『テクノデリック』のリリース後に行った国内ツアー。ビンテージシンセを多用して演奏した)みたいなサウンドでライブをやったらどうかと思って。

―当時のサウンドを再現する上では、やはり砂原さんの存在が大きかったそうですね。

高橋:3年ぐらい前にテイくんから、「自分のソロで“CUE”(YMOの81年作『BGM』に収録)をやりたいから、幸宏さん歌ってくれませんか?」って言われて、「全然いいよ」って言ったんですけど、それっきり話が途絶えてたんです。それで、「そう言えば、あれどうなったの?」って訊いたら、「まりんにオケを頼んだら原曲とそっくりで、幸宏さんが歌っちゃうとそのまんまになっちゃうから、その企画はなくなりました」って言われて(笑)。

―(笑)。

高橋:そこから、「じゃあ、“CUE”のオケはあるってことだよね?」って話になって、「“Ballet”(『BGM』に収録)もあの頃の感じでやれる?」ってまりんに訊いたら、「トラックありますよ」って。もう「何でもあるよ」って状態だった(笑)。

小山田:砂原くんは趣味でYMOのコピーをやってて、オケを作ってたので、それが遂に日の目を見て、幸宏さんご本人に歌ってもらったっていう(笑)。僕と砂原くんとテイさんはさっき言ってた幸宏さんのトリビュートに参加したり、テイさんのイベントで三人でDJをしたりしてたんだけど、一緒にイチから何かを作ったのはこれが初めてですね。

小山田圭吾
小山田圭吾

高橋:テイくんはDeee-Lite(TOWA TEIが参加していた、アメリカのグループ)以降、バンドをやることは二度とないと思ってたみたいなんだけど、「やってみたら結構楽しかった」ってブログに書いてて。それは自分の立ち位置を楽に見つけられたってことだと思うんですよね。みんなそれぞれキャリアも長いので、「どうしたらいいんですか?」って言う人はいないというか。

小山田:バンドとはいえ、そんなにガチガチではないし、それぞれみんな活動があるから「合うところでやる」みたいな。

高橋:自分のイメージを壊してまでやる必要もないしね。ただ、まりんに関しては、METAFIVEのライブではかなりプレイヤーとして演奏しているんです。自分のことをほとんど生でやるっていうのは、彼にとっては史上初のはずなんだけど、間違えない(笑)。

―砂原さんは、YMOの曲はホントに完コピみたいですね(笑)。

高橋:『テクノ・リサイタル』で、“Something In The Air”(高橋幸宏の81年作『NEUROMANTIC』に収録)の最後のほうに、ギターっぽいフレーズで“Pure Jam”(YMOの81年作『テクノデリック』に収録)のメロディーを弾いたんですけど、「これ、82年の幸宏さんのツアーで細野さんが最後のほうにやってたんですよ」って言ってて、そういう解説も面白くて(笑)。

―すごいなあ(笑)。

高橋:この前『カルトQ』(カルトな知識を競う90年代のクイズ番組。YMOがテーマの回に砂原が出場し、見事優勝)の話をしたんですけど、あれには高野(寛)くんやうちのマネージャーも参加してたんですけど、みんな筆記試験で落ちてるんですよ。まりんに、「イントロクイズとか、何であんなすぐわかるの?」って訊いたら、「会場の雰囲気でわかるんです」って(笑)。


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