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サハリンの恐竜化石、里帰りを要望 ロシア博物館に資金の壁

2014/9/1 11:56
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 ロシア極東サハリン州の州都ユジノサハリンスクにある州立郷土史博物館が、戦前のサハリンで骨の化石が見つかり、現在は北海道大総合博物館が所有する恐竜「ニッポノサウルス・サハリネンシス」の複製された骨格の展示を熱望している。だが、複製を作るには約1千万円が必要で、実現には資金調達が大きな課題となっている。

 ニッポノサウルスは約9千万年前の白亜紀後期に生息していた「カモノハシ恐竜」として知られるハドロサウルス科の植物食の恐竜で、体長は約4メートルとされる。

 骨の化石はサハリン南部が日本領だった1934年に樺太・川上炭鉱で発見された。当時は「日本で初めて見つかった恐竜化石」として話題になり、発掘に関わった北海道帝国大(現北海道大)の故長尾巧教授が命名した。全身の約6割の骨格が見つかっている。

 州立郷土史博物館によると、サハリンでは過去、この化石以外に恐竜化石の発見例がない。複製の制作に向けて北大総合博物館と交渉中のタチアナ・ローン郷土史博物館館長は「サハリンの生物の進化史上で非常に重要だ。私が館長の間に複製でいいので展示したい」と話す。だが、予算調達のめどは全く立たないのが実情だという。

 北大総合博物館によると、展示するには型を抜いて作った複製の骨を組み立てる必要がある。ニッポノサウルスの骨の複製は国内では同館のほか、上野の国立科学博物館と福井県立恐竜博物館に展示されている。

 北大総合博物館の小林快次准教授(42)は「復元されて、地元の人に見てもらえるのはいいことだ」と話し「作製の際は学術的なアドバイスをしたい」とロシア側に協力する姿勢だ。〔共同〕

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ニッポノサウルス、長尾巧、サハリネンシス、北海道大総合博物館、小林快次

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