終戦記念日対談
金子兜太さんといとうせいこうさんが「俳句」から戦争と平和を語り合います
【社会】都美術館の撤去要請作品 独で来月完全展示2014年9月2日 07時09分
憲法九条を守り、首相の靖国参拝などを批判する張り紙が「政治的だ」として、今年二月に東京都美術館(台東区)から撤去を求められた造形作品が、ドイツ・ベルリンのギャラリーで十月から展示される。都美術館では張り紙をはがして展示されたため、完全な形での展示は今回が初めて。作者は「特定秘密保護法が制定され、集団的自衛権の行使容認が閣議決定された。海外の人が日本の危うい空気を感じてくれれば」と話している。 (大平樹) 作者は神奈川県海老名市の中垣克久さん(70)=岐阜県飛騨市出身。「時代(とき)の肖像−絶滅危惧種idiot JAPONICA円墳−」と題した作品は、竹で組んだ高さ約一・五メートルのドームに「憲法九条を守り、靖国神社参拝の愚を認め、現政権の右傾化を阻止」などと書いた紙を張り付けた。 都美術館は二月の展示の際、特定の政治や宗教を批判する場合は展示を認めないとする運営要綱を理由に撤去を求めた。定期展は七回目だったが、担当者は「こういう考えを美術館として認めるのか、とクレームがつくことが心配だった」と説明した。 ベルリンで作品を展示するのは、ギャラリーを経営するマナビ・ムラタさん(42)。父が日本人で、これまでは主にベルリン在住の日本人若手造形作家の作品を展示してきた。 五月にインターネットでこの問題を知り、「中垣さんは年を重ねても、批判を恐れずに新しい作品をつくろうとしていて、とても刺激的だ」と感じた。七月に来日して中垣さんと会い、ベルリンでの展示を決めた。張り紙の内容が分かるように、訳文を付けて展示する予定だ。 ドイツでも戦前、ナチスが表現の自由を制限した。現在、ナチスの称揚は禁止されているが、表現の自由は最大限に守られている。それだけに、中垣さんの作品に対する撤去要請には「ドイツでは考えられない」と驚いた。 中垣さんは音楽を題材にした彫刻で知られ、一九八六年に第一回ロダン大賞を受賞。「完全な形で初めて展示するのが国外というのは皮肉なことだ」と苦笑いしつつ「美術館側の求めに応じて作品を改変した自分の弱さを、あらためて突き付けられた。平和への思いを守っていかないといけないと再確認した」と話した。 展示は十月十五日〜来年一月三十一日、ベルリン中心部のミッテ地区にあるギャラリー「ムラタ&フレンズ」で。 問い合わせは、ギャラリーのメールアドレス=mail@murataandfriends.de=へ。 (東京新聞) PR情報
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