斉藤佑介
2014年9月1日21時22分
場所や時間に縛られず、みんなで踊りを楽しみ、表現する。そんなダンスブームがクラブではなくインターネットのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で広がっている。知事も社長も踊る、踊る。
ツイッターやユーチューブ。世界のどこにいても昼夜を問わず、写真や動画を発信できる時代。大人も子供も人前で踊る抵抗感が少なくなったようだ。
「メディアが多様化し、踊りの価値もうまい下手だけじゃなくなった」。ダンス批評家で群馬県立女子大の武藤大祐准教授(39)はそう指摘する。「SNS上のダンスの発信と拡散は、注目すべき現象の一つ。『○○を踊ってみた』のように一般人が自分で踊るカルチャーは、これまでのコンテストや舞台芸術と別の次元の広がり方だ」
■知事が踊り手「批判は承知の上」
この夏、知事たちが「アナ雪」を踊ってみた――。
動画「Let It Go~ありのままで~by子育て同盟」は、子育て支援を目的に宮城や三重、鳥取、佐賀など11県でつくる「子育て同盟」の11人の県知事たちが踊り手だ。人気アニメ映画「アナと雪の女王」の主題歌のビデオ演出をまねた。
長野県松本市で5月に開かれた同盟のサミット。「力を抜いて子育てを」という講師の一言に、宮崎県の河野俊嗣知事は「ありのままでいい」というアナ雪のメッセージに重なると考え「子育て応援ソングにしませんか」と提案。ほかの知事も賛同し、同盟が70万円で制作した。
7月にユーチューブで動画を公開すると、賛否は割れた。「肩の力が抜けた」との評価もあれば「テーマとの関連性がわからない」という声もあるが、佐賀県の担当者は「SNSで発信することで多くの方に、関心を持ってもらえる」という。
■伊勢丹「結束強まった」
AKB48「恋するフォーチュンクッキー」、米国の歌手ファレル・ウィリアムス「Happy」などの踊りをまねて動画を投稿する人が増える中、独自の踊りで注目される企業もある。
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