ロシアは「本格」侵攻開始、大戦以降最大の紛争-ウクライナ
9月1日(ブルームバーグ):ウクライナは東部の戦闘激化を警告した。親ロシア分離派のリーダーは今週の協議で停戦への妥協点が見いだされる可能性があるとの見方を示した。
ウクライナのヘレテイ国防相はフェイスブックで、「欧州が第2次大戦以来遭遇したことのない大きな戦争が、われわれの国にやってきた」とし、「われわれはロシアに対する防御を早急に固めなければならない。ロシアはテロリストが占拠した部分の制圧を固めるだけでなく、ウクライナの他の地域まで進軍しようとしている」と訴えた。
ウクライナ政府によれば、ロシアの正規軍がウクライナ国内の武装勢力に取って代わりつつあり、約1600人の兵力がウクライナ国内に侵入している。ドイツのメルケル首相は1日、欧州はロシアのウクライナへの侵攻を座視することをしないとして、「欧州の国境を書き換えることや軍を動かして他国を攻撃することを容認するのは、経済に対する何らかの悪影響を受け入れるよりもはるかに危険だ」とベルリンで語った。
ウクライナ軍のリセンコ報道官によれば、ウクライナ軍はルガンスクの空港の制圧を目指した戦闘から退却した後、ドネツク付近で前線を維持している。国防省のマチューヒン報道官が午前にフェイスブックに掲載したビデオで述べたところによると、ウクライナ軍はそれまでの24時間に親ロシア派の戦闘員約100人を殺害した。
1日にベラルーシの首都ミンスクで行われたロシアとウクライナ、ウクライナの反政府勢力、欧州安保協力機構(OSCE)の協議は5日に再開される。
自ら独立を宣言している「ドネツク人民共和国」のプルギン副首相は、ミンスク会合の後に「戦闘と犠牲者をできるだけ少なくできるよう、共通の立場を模索している」との声明を発表。5日に再開される協議では、捕虜交換や将来の停戦の可能性などについて話し合うという。
原題:Ukraine Warns of Worsening Conflict as Truce Talks SeenPossible
更新日時: 2014/09/02 05:35 JST