【ロンドン原田公樹】ドイツ・ブンデスリーガのドルトムントは31日、イングランド・プレミアリーグのマンチェスターユナイテッドからMF香川真司(25)を完全移籍で獲得したと発表した。香川は3シーズンぶりの古巣復帰で、2018年夏までの4年契約で移籍金は800万ユーロ(約11億円)と見られる。2010年夏にC大阪から加入し、ブンデスリーガ2連覇にも貢献した古巣で、香川が巻き返しを図る。
ついに香川の古巣への復帰が決まった。移籍市場の締め切りが翌日に迫ったこの日、ドルトムントはマンUと移籍金など条件面で合意に達した。当初、ドルトムント側は期限付き移籍での獲得を希望。だがマンUは完全移籍で、2012年6月にドルトムントから香川を獲得したときの移籍金1600万ユーロ(当時の為替レートで約15億円、現在約21億円)と同程度の金額を要求した。だが最後はお互いに妥協点を見つけ、サインを交わしたという。
これを受け、この日、待機していた香川はドルトムント市内の病院でメディカルテストを受けてパスし、移籍手続きが完了した。
香川はドルトムントに2010年夏から2シーズン在籍し、リーグ戦、欧州チャンピオンズリーグ(CL)、ドイツ杯など公式戦71試合で29得点。リーグ2連覇とドイツ杯優勝に貢献するなど輝かしい成績を残した古巣だ。
だが当時とは状況は異なる。香川と同じ中盤でトップ下のタイプとして、チームにマルコ・ロイスとヘンリク・ムヒタリアンがいる。この1年、調子を落としている香川が、この2人から先発の座を奪うのは簡単ではない。ファンからの大きな期待を背負い、相手チームから警戒される中、結果を出す必要がある。本当に復調するには、香川はこれまで以上の厳しい戦いを乗り越えていかなければならない。
この記事を印刷する