伊木緑
2014年9月2日05時32分
ジャスダック上場のソフトウエア開発会社「インスパイアー」(東京都中央区)が架空の資産を計上して決算を粉飾していたとして、証券取引等監視委員会が近く、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで同社に課徴金納付命令を出すよう金融庁に勧告することが分かった。課徴金額は約4千万円の見通し。
関係者によると、同社は2009年度にオンライン決済のシステム開発事業を別の会社に委託したとして約1億6千万円を支出。この費用を、将来の収益に結びつく「資産」として会計処理した。ところが監視委は検査の結果、この事業は実態がなかったと認定。12年度まで純資産額を水増ししていたと指摘する見込みだ。
同社は先月、13年度の有価証券報告書を期限までに提出できなかったため、東証から整理銘柄に指定された。近く上場廃止になる見通しだ。(伊木緑)
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朝日新聞社会部
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