大阪府和泉市の米穀販売会社「イオンライス」が中国産を混ぜた米を国産と虚偽表示した事件で、逮捕された元相談役が「17~18年前から偽装していた」と供述していることが1日、捜査関係者への取材で分かった。大阪府警生活安全特捜隊は在庫米を売り切るため、偽装を繰り返したとみて調べている。
逮捕されたのは元会長、上田裕雄容疑者(59)=堺市堺区=と、弟で元相談役の淑雄容疑者(55)=堺市南区=ら5人。
逮捕容疑は共謀して今年5~6月、中国産米を混ぜた商品に「国内産10割」と虚偽の表示をしたり、「新潟県産ゆきん子舞」に違う品種を混ぜたりして岸和田市のスーパーなどに販売した疑い。
同隊によると、裕雄容疑者が17~18年前、「古米を混ぜてうまく処分してほしい」と淑雄容疑者らに指示。スーパーなどを中心に卸したという。
府は2004~13年、表示とは異なる品種が混入しているとして、同社などに行政指導を繰り返し、同社は「製造ラインに残ったコメが混入した」と説明したという。
イオンライス、偽装