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  ▽記念館で企画展 絵や幟を展示

   漫画家・北見さん作品も

 舞鶴引揚(ひきあげ)記念館(舞鶴市平)で企画展「祖国へ、今帰る! 引揚者の見た舞鶴」が開かれている。舞鶴に着いた引き揚げ者が描いた回想画や帰国を待つ家族らが作った幟(のぼり)など、引き揚げ者が目にした舞鶴の姿と感激を伝えている。

 引き揚げ者の絵画は10点で、「釣りバカ日誌」で知られる漫画家北見けんいちさんの1点と、世界記憶遺産の登録候補資料にもなっているシベリア抑留経験者の羽根田光雄さんが描いた4点が含まれる。

 旧満州から6歳で引き揚げた北見さんは、「はじめて見た日本は緑いっぱいの国だった」と題している。羽根田さんの絵は、舞鶴に入港する船上から見えた島に掲げられた「帰国歓迎」の看板や、引き揚げ手続きの際に立てられていた全国の地区ごとの幟などを丁寧に描いている。

 引き揚げ者を迎えるため、家族らが個人名を大書して桟橋に持ってきた幟や旗5点は、初の展示。府と市が立てた歓迎塔の写真を拡大したパネルもある。さらに、引き揚げ者の手記から、松の緑の美しさに涙を流し、歓迎に驚く12人の言葉を紹介している。

 9月30日まで。9月18日休館。大人300円、学生150円。問い合わせは同館(0773・68・0836)。