ゼロエンタープライズ・ジャパンは9月1日、米国法人Zero Enterprise Inc.所有の「零式艦上戦闘機=零戦」が、9月4日に横浜港に到着し、日本への“里帰り”が実現すると発表した。すでに8月20日(米国時間)に米シアトルのタコマ港を出港しており、日本に向かっているという。
現在、飛行可能な零戦(当時の機体を復元した機体)は世界に5機存在するといわれ、そのすべてが米国に駐機されている。この5機のうち日本人が所有する機体は、Zero Enterprise Inc.の石塚政秀CEOが所有する機体のみだ。
今回の“里帰り”プロジェクトは2012年9月に報道発表、2013年秋の実現を目指していたが、「様々な課題の解決に想定外に時間を要した」ため、このスケジュールになったそう。横浜港到着後も通関や物流、保管場所など複数のハードルを越える必要があるが、飛行可能な状態にレストアされた零戦を継続的に日本国内で管理・保管することが可能になれば、第二次世界大戦後で初めてのこととなる。
ゼロエンターはまず、2015年の終戦70周年に向けて、地方自治体、民間でのイベント、航空ショーなどを開催することを目指しているとのこと。そして将来的には現在米国に所属しているこの機体を、日本国内で永続的に維持保管できる道筋を模索していくという。