日朝プロレスに1万人以上の市民歓声
2014年8月30日22時23分 スポーツ報知
日本と北朝鮮のスポーツ関係者が共催するプロレス大会が30日、平壌で開幕した。日朝関係に与える影響などに関心が集まっているが、金正恩第1書記は観戦に現れず、メッセージなどもなかった。大会は30、31日の2日間。
この日は1万人以上収容できる平壌の「柳京鄭周永体育館」が満席となり、市民らが激しい戦いに大歓声を上げ、拍手を送った。
元プロレスラーのアントニオ猪木参院議員と、北朝鮮の張雄国際オリンピック委員会(IOC)委員が実行委員長を務め、日本や米国、フランスなどから21人の選手が参加。開会のあいさつで猪木氏は「この国際イベントをきっかけに、日朝関係が『近くて遠い』ではなく『近くて近い』になってほしい」と述べた。
日本政府は7月に北朝鮮への渡航自粛要請を解除しており、日本からは50人以上の観客が平壌に入るなど大型ツアーが組まれた。日米など海外メディアの記者30人以上が取材に訪れ、北朝鮮のメディアも大会の内容を紹介した。
これに先立ち猪木氏は30日午前、金永南最高人民会議常任委員長と平壌で会談。金氏は会談冒頭、「両国関係改善の雰囲気づくりに向けた猪木氏の長年の努力をありがたく思う」と述べた。
北朝鮮側は猪木氏に手厚く対応することで、日朝関係改善に向けた積極姿勢をアピールしている。(共同)