ももクロ「キスマーク付き」偽サイン販売　容疑の男女逮捕、1000人以上被害か

押収された偽サイン

　千葉県警サイバー犯罪対策課と千葉南署などは28日、人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」のキスマーク付きサイン色紙を偽造してネット競売で販売したとして、詐欺の疑いで東京都渋谷区の無職の男（32）と兵庫県尼崎市の無職の女（23）を逮捕した。

嵐の偽サイン母子ら筆跡まねる

　同課によると、ネットの取引履歴から2人は2011年8月から今年7月まで、ももクロをはじめとする人気アイドルのサインの筆跡をまねた色紙など約2600点を延べ千人以上に販売、約3250万円を売り上げていた。サインは男の求めに応じて女が偽造していたとみられ、同課は詳しく調べている。

　2人の逮捕容疑は昨年11月、ネット競売「本人直接のキスマーク付き。貴重な1枚です」などとももクロのメンバーの偽サイン色紙1枚を出品し、落札した栃木県宇都宮市内の看護師女性（21）から約2万1千円をだまし取った疑い。

　ももクロはメンバー5人全員のキスマーク入りサイン色紙が偽造され、販売されていた。所属事務所は「キスマークを入れたことはない」と同課に回答し、メンバー本人の“鑑定”でもサインは偽造と確認された。

　今年1月、県警に「芸能人の偽サインが出回っている」などとする匿名の通報があり、捜査していた。

　2人は3年前にネット上で知り合い、直接の面識はなかったらしい。男は「アイドル本人のサインだと思った」と容疑を否認。女は容疑を認め「私が書いた色紙を販売していた。キスマークも自分で付けた。（男から）年間数百万円をもらっていた」と供述している。男からサインの筆跡など細かい指摘を受けることもあったという。（本紙、ちばとぴでは実名報道）