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新大久保コリア街「名物店」も消えた「閉店のソナタ」
 終戦記念日の8月15日。韓国では独立を記念する“光復節”とされ、祝祭ムードに包まれるこの日、東京随一のコリア街・新大久保の韓国料理店「大使館 新宿店」が暖簾を下ろした。

「イ・ソジンなどの韓流スターやK-POP歌手、大統領経験者の金泳三、金大中の各氏、就任前の朴槿恵サンも訪れた有名店。“友愛”を唱える鳩山由紀夫元総理も贔屓にしており、著名人たちのサインや写真が壁一面に飾られていました」(韓流ウォッチャー)

 店は韓国の宮廷を模した造りで、2階建ての約300席。韓国伝統のお茶が楽しめるカフェも併設され賑わったものの、今は閉店を告げる貼紙が空しく掲げられている。

 この一件は、韓国の大手通信社である聯合ニュースも取り上げて、〈売り上げがほぼ半分に減った。(中略)従業員の給与を清算するため、今月15日を最終営業日に決めた〉

 という経営者のコメントを紹介する一方、閉店の理由として〈日韓関係の悪化でヘイトスピーチが頻発し客足が遠のいた〉ことが影響したと報じた。

 だが、先の事情通に言わせれば、

「一昨年に李明博大統領が竹島に上陸し、さらに天皇陛下に謝罪を求めて以降、嫌韓ムードで街に来る日本人が減ったのは事実ですが、味やサービスが良い店はヘイトスピーチがあろうと健在。『大使館』は“有名人多数来店”を売り文句にするばかりで、味に特筆すべきものはなく、値段も安いとはいえなかった。韓流ブームに胡坐をかいた店の淘汰が進んでいるだけですよ」

 実際、店を畳んだのはここだけではない。新大久保一の売場面積を謳い、韓流スターのCDや関連グッズを扱って、年商16億円を誇った「韓流百貨店」が、今年4月に約3億円の負債を抱え倒産していたのだ。

「韓国の若い男性が接客する雑貨店が軒を連ねる“イケメン通り”でも、化粧品販売の店などが相次いで撤退。既存店の売り上げも減少しています」(同)

 朴大統領は、この現実をご存知だろうか――。
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