2011/09/17 Sat
まずは、お馴染み早川先生の放射能汚染地図。ここで0.5マイクロ等高線を目に焼き付けて頂きたい。
http://gunma.zamurai.jp/pub/2011/0911gmap06.jpg====================
さて、ここから本題。
日本には、放射線被曝から国民、労働者を守るための立派な法律がある。その名も「労働安全衛生法」「電離放射線障害防止規則」。なんと昭和47年に制定されたもので、かなり事細かく被曝や汚染の予防から対策について定められている。
因みに、違反者への罰則規定は、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金。
http://so.t.u-tokyo.ac.jp/nomura/RI55.pdfで、以下に電離放射線障害防止規則を抜粋したが、ポイントと、コメントは以下。
1）3ヶ月で1.3ミリシーベルト超える場所（時間あたりだと0.6マイクロシーベルト/hのこと）は、放射線管理区域に指定し、一般人は放射線業務従事者の管理下でないと立ち入り禁止とし、標識を明示要。
標識はこんなやつ。皆さん病院のレントゲン室入口で見たことあるはず。まさにアレ。
http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B0034F252E/ref=redir_mdp_mobile→ここで、先程の放射能汚染マップに戻ると、福島県ほぼ全域、茨城県、千葉県東葛地区、都内東部は放射線管理区域レベル。一般人を立ち入り禁止にしないと懲役か罰金だ。
2）妊婦は内部被曝1ミリシーベルトまたは、外部被曝2ミリシーベルトを超えてはならない。
→外部被曝で空間線量は時間あたり0.22マイクロシーベルト/hまで！んっ、松戸市の我が家だと屋内二階でそれ位いくことはある。つまり、東葛地区の民家は屋内ですら妊婦がいたら法律違反！懲役か罰金だ。（涙）
法律では、北関東〜東葛地区、都内東部には妊婦はいちゃいけないことになる。しかし、現在、多数の妊婦がいるハズ。将来産まれてくる赤ちゃんに健康被害が拡がらないことを祈るばかりだ。
3）汚染物質が漏れたら事業者は規制値の1/10になるまで除去しなければならない。
→汚染物質が福島原発からうちの敷地内にも漏れて来て既に半年、東電さんはまだ放射性物質除去に来てくれないんですが。
早く除去してくれないと東電は懲役か罰金刑のハズなんだけどなぁ。
4）緊急時、15ミリシーベルトを超える場合、事業者は労働者を避難要。
→あれ？幼稚園や小学校や中学校は20ミリシーベルトまで大丈夫なんじゃなかったっけ？
ん？文部科学省自ら法律違反を奨励してたのか？うーむ、文部科学省や自治体や教育委員会はみんな懲役か罰金てこと？
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電離放射線障害防止規則
（昭和四十七年九月三十日労働省令第四十一号）
最終改正：平成二三年一月一四日厚生労働省令第五号
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S47/S47F04101000041.html 労働安全衛生法 （昭和四十七年法律第五十七号）及び労働安全衛生法施行令 （昭和四十七年政令第三百十八号）の規定に基づき、並びに同法 を実施するため、電離放射線障害防止規則を次のように定める。
第二章 管理区域並びに線量の限度及び測定
（管理区域の明示等）
第三条 放射線業務を行う事業の事業者（第六十二条を除き、以下「事業者」という。）は、次の各号のいずれかに該当する区域（以下「管理区域」という。）を標識によつて明示しなければならない。
一 外部放射線による実効線量と空気中の放射性物質による実効線量との合計が三月間につき一・三ミリシーベルトを超えるおそれのある区域
二 放射性物質の表面密度が別表第三に掲げる限度の十分の一を超えるおそれのある区域
２ 前項第一号に規定する外部放射線による実効線量の算定は、一センチメートル線量当量によつて行うものとする。
３ 第一項第一号に規定する空気中の放射性物質による実効線量の算定は、一・三ミリシーベルトに一週間の労働時間中における空気中の放射性物質の濃度の平均（一週間における労働時間が四十時間を超え、又は四十時間に満たないときは、一週間の労働時間中における空気中の放射性物質の濃度の平均に当該労働時間を四十時間で除して得た値を乗じて得た値。以下「週平均濃度」という。）の三月間における平均の厚生労働大臣が定める限度の十分の一に対する割合を乗じて行うものとする。
４ 事業者は、必要のある者以外の者を管理区域に立ち入らせてはならない。
５ 事業者は、管理区域内の労働者の見やすい場所に、第八条第三項の放射線測定器の装着に関する注意事項、放射性物質の取扱い上の注意事項、事故が発生した場合の応急の措置等放射線による労働者の健康障害の防止に必要な事項を掲示しなければならない。
第六条 事業者は、妊娠と診断された女性の放射線業務従事者の受ける線量が、妊娠と診断されたときから出産までの間（以下「妊娠中」という。）につき次の各号に掲げる線量の区分に応じて、それぞれ当該各号に定める値を超えないようにしなければならない。
一 内部被ばくによる実効線量については、一ミリシーベルト
二 腹部表面に受ける等価線量については、二ミリシーベルト
（放射性物質がこぼれたとき等の措置）
第二十八条 事業者は、粉状又は液状の放射性物質がこぼれる等により汚染が生じたときは、直ちに、その汚染が拡がらない措置を講じ、かつ、汚染のおそれがある区域を標識によつて明示したうえ、別表第三に掲げる限度（その汚染が放射性物質取扱作業室以外の場所で生じたときは、別表第三に掲げる限度の十分の一）以下になるまでその汚染を除去しなければならない。
第五章 緊急措置
（退避）
第四十二条 事業者は、次の各号のいずれかに該当する事故が発生したときは、その事故によつて受ける実効線量が十五ミリシーベルトを超えるおそれのある区域から、直ちに、労働者を退避させなければならない。
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【事例研究】
さて、今日から新しく始まった事例研究コーナー(￣◇￣;)
今日は放射線管理区域について勉強したが、具体的にどのような場所が相当するのか早速見て見よう！
まずはこちら。
(1)新松戸駅前
早川先生のツイートで報告されてたので紹介。
早川由紀夫 (@HayakawaYukio)
11/09/16 18:21
さっき測ってきたほやほやのこれを見てね。
http://ow.ly/6w0os新松戸駅そばの道端は1マイクロぞろぞろ。だれも掃除しないよごれた街だった。RT @yonchie: 新松戸もそれくらいでしょうか？
（2）経済産業省前
んっ？そこは、法を執行する立場の行政府のこと、法律守るのが仕事なんで一般人立ち入り禁止にして標識建ててくれることでしょう。しかし、放射線業務従事者しか立ち入れないんで、官僚の皆さん資格とるのかな？
〔速報〕経済産業省前土壌が、セシウム合算で10,000Bq/kgを超えました。
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/de0cf1bb5398a4056141f19bbbe00d84
（3）柏市役所前
こちらも法に従い市民を守るのが仕事の役所。一般人立ち入り禁止にして標識を建ててくれるでしょう。しかし、柏市役所にも放射線業務従事者しか立ち入れないな。違反したら、懲役か罰金だよ、秋山市長さん。
http://s.ameblo.jp/kenken4433/entry-10981967447.html
うーむ、周りにこうも放射線管理区域が広がっているとは驚いた。管理区域の中の政府、東電、自治体や教育委員会や学校は、懲役6ヶ月か50万円以下の罰金刑相当の違反者達ってことか。
じゃ、皆さん、地獄で会いましょう！
【追記・参考情報】京大小出先生インタビュー動画
http://t.co/iVi20qxOここで、放射線管理区域に関する小出先生のインタビューが非常に参考になるので紹介する。
8/18の小出先生インタビュー。記者質問：「健康を守るため設けられた年間1ミリの上限を上方修正したのは、健康よりも別の何かを優先したからとしか思えないのですが…」小出先生：「そうする以外には国家の崩壊を止められないからです」
小出先生：「法律に照らせば、福島県全域に匹敵する土地を放射線管理区域にして無人にする必要がある。想像を絶する広大な面積の放棄が迫られる。それを、日本の国家は、たぶん受け入れられない。だからもう、こうなった以上、住民を被ばくさせるしかない、という選択を国家がしたのだと思う」
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