結論が出ない。危険なら危険であるとして、明確に禁止すべきなのに、またしても国は結論を先送りにした。
7月4日、厚生労働省のワクチン副反応検討部会が開催された。この部会で、子宮頸がんワクチンを国が積極的にお勧めすることを再開すべきかどうか検討されたが、結論は先送りにされた。昨年の6月14日に国が子宮頸がんワクチンの積極的勧奨をストップしてから、すでに1年が経過している。
国が積極的勧奨を一時的にせよストップしたのは、子宮頸がんワクチンの接種によって、重篤な副反応被害が次々と報告されているからである。
本日も、検討部会の直前の正午、ワクチンの副反応に苦しむ被害者やワクチン接種に反対している議員らが、厚労省前でワクチンの危険性を訴えた。
※2014/07/04 車いすの少女たちが子宮頸がんワクチン接種勧奨反対を求め訴え 厚労省はワクチンを問題視する研究グループを排除
IWJは、2013年4月から、この子宮頸がんワクチンの副反応被害について、取材を続けてきた。
※【特集】政府と製薬業界、御用学者からの残酷な贈りもの ~IWJが追う「子宮頸がんワクチン」副反応被害
取材を通じて浮かび上がってきたことは、現に重篤な副反応被害が相次いでいるにも関わらず、政府と製薬業界、「御用学者」らが癒着し、「子宮頸がんワクチン村」の如きものが作られているという現実だった。
国は危険性を認知している。にもかかわらず、少女たちへのワクチン接種は、いまだに禁止されず、「積極的な接種を勧奨しない」というだけの、なんとも曖昧な措置にとどまっている。その様子は、ただ首をすくめて、当面の向かい風をやり過ごそうとしているだけにしか見えない。
国の態度が曖昧なのをいいことに、ワクチン推進派の医者らは、いまだに安全性・有効性が確認できないこのワクチンを、なんとかして接種させようと躍起になっている。
- 記事目次
- ワクチンを打たないと患者が増え続ける」 推進派が語る詭弁
- 驚きの発言「接種後の反応は『紛れ込み』」
- 「がん撲滅」という大義名分のため、正当化される無差別爆撃的接種
- 厚労省の出した結論を覆す研究結果
「ワクチンを打たないと患者が増え続ける」 推進派が語る詭弁
6月8日、日本臨床細胞学会主催で「横浜から発信する日本のがん予防と治療の最前線」と題した市民公開講座がパシフィコ横浜で開かれた。講座は二部制で、子宮頸がんは第二部に「日本を子宮頸がん予防先進国にするための提言」というテーマで取り上げられた。
登壇者のうちの何名は、「子宮頸がんの原因が明確になった」などと述べ、「HPV(※1)が原因でがんになる」と断言した。
(※1)ヒトパピローマウイルスの略。子宮頸がん患者の90%以上からこのウイルスが見つかっていることから、子宮頸がんの発生に関連があると考えられている。日本国内で承認されている子宮頸がんワクチンは、HPV16・18型のHPV2種の感染を防ぐグラクソ・スミスクライン株式会社製のサーバリックスと、HPV6・11・16・18型のHPV4種の感染を防ぐMSD株式会社製のガーダシルの2種類がある。
しかし、ワクチンで子宮頸がんを減らすことができるという確実なデータは、いまだに存在しない。もちろん今回の講座でも、新たなデータが示されることはなかった。さらに言うと、がんを予防する有効な方法として、ワクチンを挙げた者もほとんどいなかったのだ。
そんな中、ただ一人、明確にワクチンの必要性を主張した登壇者がいた。自治医科大学附属さいたま医療センター産婦人科教授で子宮頸がん征圧をめざす専門家会議の実行委員長を務める今野良氏だ。
▲今野良氏
「今、ワクチンをしないと、10年、20年後に子宮頸がんの患者さんが残念ながら増え続ける」
今野氏は「日本では、子宮頸がんで亡くなる人が増えている」と話し、2011年のデータで、39歳以下は年間200人が死亡、44歳以下では年間400人が死亡したとして、ワクチンでこれを食い止める必要性を訴えた。
しかし、今野氏は、こうも述べている。
「オーストラリアなど、検診受診率が85%、50%と高い国では、ワクチンの効果がなくても、80%、50%のがんを予防できる」
日本では、がん検診の受診率が25%と低い水準にとどまっていると言われている。そうであるならば、受診率が高まれば、ワクチンを接種しなくても、がんを予防できることになる。つまり今野氏は、ワクチンの必要性を説きながら、同時にワクチンが必ずしも必要ではないことを認めているのである。
実際に今野氏が使用したスライドのデータ表を見ると、検診受診率が85%あれば、ワクチン接種率が10%であっても、がんを86%予防することが可能だとされている。
▲当日使用されたスライド
にも関わらず、「検診は(予防が)100%ではない」として、今野氏は、ワクチンの必要性を繰り返し強調した。
このワクチンさえ接種すれば、「子宮頸がんの道に入らずに済む」――。
驚きの発言「接種後の反応は『紛れ込み』」
一方、今野氏の思いとは裏腹に、ワクチンの接種率は非常に低い水準となっている。
「2012年では71%あった接種率が、今では8%または5%の接種率ということで、去年(2013年)、中1になった人は、ほとんどワクチンを受けておりません」
今野氏は淡々とした口調で、訴えを続けた。
「子宮頸がんだけが、予防医学の2つの鍵を手にしました」
2つの鍵とは、(1)一次予防のワクチン、(2)二次予防の検診を指すという。
「みなさん方の口で、周りの方々にお勧めすることができれば、この検診とワクチンに対する信頼がさらに増えることと思います」
今野氏は、会場の聴衆に口コミでワクチン接種を拡げるように呼びかけ、日本の現状をこう憂いてみせた。
「日本だけが、ワクチンの接種を控えるような状況になっており、このままワクチンの接種が止まっていると、十数年後には、日本だけが、子宮頸がんの発生率が高くなるということになります」
では、今野氏が考える現状の問題点とは何か――。
「因果関係の検証がない、いろんな報道、当局からのコミュニケーションがやや不足。みなさんにわかり易い言葉で、これは副作用(副反応)ではありませんとかいうものは、どういうふうに理解すればいいかということが、ちゃんと示されていない」
ワクチンの接種後に起こっている副反応について、今野氏の見解はこうだ。
「失神とかアナフィラキシー(※2)というのは、少し(ワクチンと)関係があります。でも、注意をすると、予防ができます。それ以外のいわゆる神経疾患、免疫(疾患)、中毒、いろんなものはワクチンとは直接関係がない、因果関係が証明された副反応ではありません」
(※2)皮膚、呼吸器、粘膜、消化器、循環器など、複数の臓器にわたって全身性に急速にあらわれる症状。急激な血圧低下で意識を失うなどのショック症状もみられる。
どのような「注意」をすれば、「失神」や「アナフィラキシー」が予防できるというのだろうか。その点について、今野氏が具体的に言及することはなかった。(取材・記事:安斎さや香、記事構成・文責:岩上安身)
「がん撲滅」という大義名分のため、正当化される無差別爆撃的接種
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